4月になると、少し前まではつぼみだった桜も美しいピンク色の花を咲かせます。
そうなると、やっぱりお花見は欠かせません♪
桜は、古くから日本人に愛されてきたということもあり、日本各地に桜の名所がたくさんあります。
中でも、青森県弘前市にある弘前城の桜は全国的にも有名で、ソメイヨシノや八重桜、シダレザクラなど約50種類もの桜を観賞できるということで、大変人気です。
見頃の時期に合わせて開催される弘前さくらまつりには、例年200万人以上もの人たちが足を運んでいます。
今回は、そんな弘前城に咲く桜の見頃や開花状況、駐車場など様々な情報をお届けいたします^^
弘前城の桜 どんな歴史があるの?
弘前城に咲く桜の見頃や開花状況をお伝えする前に、歴史について簡単にご説明させていただきます。
都市公園の弘前公園内にある弘前城に、初めて桜が植えられたのは生徳5年(1715年)のことです。
当時の弘前藩士が、京都の嵐山から桜の苗木を25本ほど持ち帰り、弘前城周辺に植えたことが始まりとされています。
月日は流れ・・明治6年(1873年)、弘前城は廃城令により廃城処分とされてしまいます。
これを悲しんだ旧藩士の菊池楯衛が、明治15年(1882年)に1000本ものソメイヨシノを植え、お城を行楽の地にしようと考えました。
が・・
当時、お城は神聖な場所とされていたため、一部の士族たちの間で、城内で平民たちに花見をさせることに反対する意見があり、桜の苗木を抜いたり、折ったりという嫌がらせも少なくありませんでした。
被害も次第に落ち着いていき、明治28年(1895年)になると、弘前城跡は弘前公園として一般公開されます。
その後、明治34年(1901年)には、大正天皇の結婚記念として1000本のソメイヨシノが植栽されました。
これは、旧藩士で市議会議員の内山覚弥の提案によって行われたものです。
大正の頃には、明治初期に植えられた桜が美しく咲き誇り多くの花見客で賑わい、夜にはイルミネーションの光が輝き、その人気はますます高まっていきました。
そして、大正7年(1918年)から、第一回観桜会が開催されるようになりました。
観桜会とは、弘前市商工会議所が主催となって行った弘前さくらまつりの元となるお祭りです。
観桜会が開催された翌年からは、花見だけでなく喫茶店や花見団子屋などのお店も出店しました♪
昭和に入ってからは太平洋戦争の影響もあり、昭和19年(1944年)〜昭和21年(1946年)までの期間は中止されていましたが、翌年の昭和22年(1947年)には、無事に復活しました。
その後、昭和31年(1956年)には、新たに1300本のソメイヨシノが植えられ、この年に観桜会という名前から弘前さくらまつりに改名されました。
日本最古のソメイヨシノについて
弘前城には、明治初期に植えられたソメイヨシノが今もなお咲き続けています。
ソメイヨシノというと、病気に弱く折れた枝などから菌が侵入しやすいため、寿命は約60年と言われているのですが、この場所に咲く桜の樹齢はなんと!推定130年以上です。
これほど長い期間、咲き続けているものは他にはなく「日本最古のソメイヨシノ」として弘前公園に存在しています。
でもなぜ?こんなにも長い期間咲き続けているのか・・気になりませんか?
そこには、青森県ならではのリンゴの剪定方法が深く関わっています。
※剪定=果樹の生育や結実を調節するために枝の一部を刈ること
リンゴの剪定には、芯止めという作業があるのですが、これは樹高が高くなりすぎることで、リンゴの収穫が大変にならないよう「上に伸びようとする一番の枝を切る」ことを言います。
この芯止めが、弘前城の桜を剪定する際にも応用されているというわけです。
桜は、切った枝の先から菌が入り、病気になってしまうことが多いと言われていますから、一般的には先端の枝を軽く切る程度で十分とされています。
また、桜の場合、樹高が高くて困ることはないため、芯止めを行う必要がありません。
でも、芯止めを行うと、上に伸びようとする桜が横に広がって成長し、幹の中心まで日光が当たるようになるので、花芽が増えていきます。
通常、ソメイヨシノは一つの房に4~5輪の花を付けますが、弘前城のソメイヨシノは5~7輪の花を付けています♪
そしてもう一つ!
リンゴの剪定方法から取り入れている方法として、切った枝の切り口から菌が入らないように、殺菌力のある「墨汁」を塗るというものもあります。
このおかげで、樹齢100年を超えても病気になることなく、元気に咲き続けているというわけです^^
弘前城の桜 見頃と開花状況は?
弘前城の桜の見頃は、天候などによって多少異なりますが、例年4月下旬頃~5月上旬頃となっています。
弘前城の桜まつりもこの時期に行われており、2019年の開催期間は4月20日(土)~5月6日(月・祝)です。
そして、気になる桜の開花状況ですが、弘前公園の公式サイトにてご確認いただくことができます。
→「弘前城の桜の開花状況を確認する」
ちなみに、過去のソメイヨシノの開花日と見頃(満開時期)は、以下のようになっています。
ご参考までに・・・
開花日 | 見頃(満開時期) | |
2018年(平成30年) | 4月20日 | 4月23日~ |
2017年(平成29年) | 4月18日 | 4月23日~26日 |
2016年(平成28年) | 4月18日 | 4月23日~26日 |
2015年(平成27年) | 4月16日 | 4月23日~26日 |
2014年(平成26年) | 4月23日 | 4月27日~30日 |
弘前城へのアクセス
ここからは、弘前城(弘前公園)までのアクセスをご案内いたします。
まずは、弘前城の場所を地図でご確認ください。
[車でお越しの場合]
☆東京方面から
東北自動車道→「大鰐弘前IC」→国道7号、県道260号、県道3号→「弘前城」(約9時間25分)
☆関西方面から
名神高速道路→北陸自動車道→日本海東北自動車道→秋田自動車道→東北自動車道→「大鰐弘前IC」→「国道7号、県道260号、県道3号→「弘前城」(約14時間)
[電車でお越しの場合]
☆東京方面から
「東京駅」(JR新幹線はやぶさ号 新函館北斗行・約3時間)→「新青森駅」(JR特急つがる号 秋田行・約25分)→「弘前駅」
☆関西方面から
「新大阪駅」(JR新幹線のぞみ号 東京行・約2時間30分)→「東京駅」(JR新幹線はやぶさ号 新函館北斗行・約3時間)→「新青森駅」(JR特急つがる号 秋田行・約25分)→「弘前駅」
弘前駅から弘前城までは、徒歩(約30分)、タクシー(約10分)、バス(約20分)で行くことができます。
バスは、弘前市内循環バスが運行されており、100円で乗車することができるのでオススメです♪
☆弘前市内循環100円バス
- 運行期間:4月~11月 10:00~18:00(10分間隔で運行)
- ルート:弘前駅(土手町循環バス・約15分)→「市役所前」下車→徒歩約5分→「弘前公園」
詳細や時刻表についてはこちらからご確認ください^^
→「弘前市内循環100円バス 時刻表」
その他、高速バスや飛行機を利用される方は、こちらをご覧ください。
→「高速バスや飛行機のアクセスを確認する」
弘前城の桜 駐車場情報!
この時期になると、弘前桜まつりの開催に伴い、専用の有料駐車場と無料臨時駐車場が設けられます。
ただ、会場に近い駐車場は毎年かなり混雑しており、周辺道路では交通規制も敷かれますから、十分に注意してください。
ここでは、4ヶ所の有料駐車場と2ヶ所の無料駐車場をご紹介いたします。
有料駐車場
☆弘前市役所(赤)
- 住所:弘前市大字上白銀町1-1
- 利用可能時間:07:00~22:00(通常は21:30まで)
- 料金:普通車 最初の1時間は無料(以降30分ごとに100円)
夜間駐車 22:00~07:00 1泊540円(出入りは不可) - 会場までの距離:約55m(徒歩約1分)
- お問い合わせ:Tel 0172-35-1111(弘前市役所)
☆市立観光館(青)
- 駐車台数:約88台
- 住所:弘前市大字下白銀町2-1
- 利用可能時間:08:00~22:00
- 料金:普通車 最初の1時間は無料(以降30分ごとに100円)
夜間駐車 22:00~08:00 1泊540円(出入りは不可) - 会場までの距離:約200m(徒歩約3分)
- お問い合わせ:Tel 0172-37-5501(弘前市立観光館)
☆弘前文化センター(緑)
- 駐車台数:約110台
- 住所:弘前市大字下白銀町19-4
- 利用可能時間:08:00~22:00
- 料金:普通車 最初の1時間は無料(以降30分ごとに100円)
夜間駐車 22:00~08:00 1泊540円(出入りは不可) - 会場までの距離:約800m(徒歩約10分)
- お問い合わせ:Tel 0172-33-6571(弘前文化センター)
☆津軽藩ねぷた村(紫)
- 駐車台数:約200台
- 住所:弘前市亀甲町61
- 利用可能時間:05:00~23:00
- 料金:桜祭り期間中は1回1,000円
- 会場までの距離:約1,4km(徒歩約17分)
- お問い合わせ:Tel 0172-39-1511(津軽藩ねぷた村)
無料臨時駐車場
☆富士見橋臨時駐車場(茶)
- 駐車台数:約400台
- 住所:弘前市和田町
- 利用可能時間:09:00~18:00
- 会場までの距離:約1,8km(徒歩約20分)
- お問い合わせ:Tel 0172-37-5501(弘前市立観光館)
☆岩木橋臨時駐車場(黒)
- 駐車台数:約500台
- 住所:弘前市樋の口町
- 利用可能時間:09:00~18:00
- 会場までの距離:約1,4km(徒歩約17分)
- お問い合わせ:Tel 0172-37-5501(弘前市立観光館)
富士見橋と岩木橋の駐車場は、水が増水した場合、閉鎖となります。
料金や駐車台数は変更になる可能性もありますので、お手数ですが、詳細は各施設へお問い合わせをお願いいたします。
場所については、地図でご確認ください。
アイコンの色は、駐車場名の後にあるカッコ書きの色になります。
最後になりますが、弘前城の桜の見どころをお伝えいたします。
それは・・
弘前城の周りを流れる濠で観賞することができる「花筏」です♪
花筏は、散った桜の花びらが水面に浮かんで流れていく景色のことを言います。
大量の花びらが濠を覆いつくす花筏は、桜のじゅうたんとも呼ばれています。
散り際まで、人々に感動を与えてくれる。
弘前城の桜は、そんな桜です^^
さくらまつりの歴史/株式会社コンシス
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