岩手県奥州市の水沢区では、毎年4月下旬頃になると日高火防祭が開催されます。
このお祭りは、日高神社の例大祭として行われており、約300年以上の歴史を誇っているお祭りです。
引用:https://blogs.yahoo.co.jp/ymura8553/24026798.html
例年、約10万人近くの人たちが訪れている日高火防祭には、豪華な屋台が登場し、水沢区市街地は大きな盛り上がりを見せています♪
ということで今回は、日高火防祭2019のスケジュールや駐車場、交通規制情報についてお届けいたします。
・・と、その前に!
日高火防祭の由来についてまとめましたので、少しだけお付き合いください^ ^
日高火防祭の由来
日高火防祭の由来は、定かではありませんが、2つの説があると言われています。
まず一つ目の説は、水沢伊達氏第4代当主の伊達宗景が始めたという説です。
伊達宗景は子どもの頃、仙台伊達氏の命によって江戸に滞在していた時があり、明暦3年(1657年)に明暦の大火(振袖火事)という江戸の大半を焼いた大火事に見舞われました。
この時の死亡者数は10万人以上と言われており、火事の恐ろしさを目の当たりにした伊達宗景は、水沢へ戻った後、地元にある「日高神社」と「瑞山神社」で火防祈願を行いました。
日高神社は「日=火」、瑞山神社は「瑞=水」に通じるということで、災害を神の加護によって未然に防止しようという風に考えたとされています。
引用:https://blogs.yahoo.co.jp/ymura8553/24026798.html
そして、2つ目の説は、伊達村景が水沢伊達氏第6代当主だった時代に、民間消防隊が創設された際に行われた記念行事が由来となっているという説です。
享保20年(1735年)、水沢城下で168戸が焼かれる大火事が発生し、伊達村景は、配下であった佐々木佐五平を江戸に派遣して、火消しの技術を学ばせました。
その後、水沢城下に「臥煙組」という民間消防隊が創設され、その時に行われた行事が日高火防祭の起源となっていると言われています。
ちなみに・・・
当時の水沢城下では火事が相次いでおり、享保年間以降には、全部で5回も大火事が発生したという記録が残されています。
特に、安政6年(1859年)には、大火事が2回発生していて、500戸以上が焼失してしまいました。
このようなことがあり、水沢では火防の神事が大切にされ続け、その歴史は現在も受け継がれています。
日高火防祭の屋台
日高火防祭では、水沢区内にある9つの町組から、
- はやし屋台
- 打ちばやし
- 町印
という3種類の屋台が登場します。
まず、はやし屋台ですが、唐破風の屋根が付けられていたり、金色や紅色、青色など色とりどりの彫刻が施されている雛壇状の屋台のことを言います。
背面には、枝垂れ桜の造花や牡丹が飾られていて、とても華やかなのですが、当初は素朴ものがほとんどでした。
引用:http://44do.blog54.fc2.com/blog-date-201204.html
はやし屋台が華やかになっていったのは、江戸末期頃~明治初期頃とされています。
この頃は、商業が盛んになっていた時期であり、庶民たちに経済力が付いていくとともはやし屋台も豪華になっていきました。
また、昭和40年(1965年)頃までは担ぎ屋台だったのですが、担ぎ手不足が原因で、現在のような台車付きの押し屋台に姿を変えました。
次に、かつては日高火防祭の主役であったとされている打ちばやしです。
打ちばやしは、別名「トットコメイ」とも呼ばれており、はやし屋台よりも半分以下の大きさとなっています。
天井部分には権現様が祀られていて、背景には枝垂桜の造花が飾られています。
最後に、町印は、その町に合った漢字一文字と町名が描かれている屋台のことです。
馬簾(ばれん)や火の玉、柄杓などが飾りつけされていて、打ちばやしと同様に、かつては主役の屋台とされていました。
※馬簾=纏(まとい)の周辺に垂れ下がっている革や紙を細長く切ったもの
各屋台に付いている漢字は、江戸時代に水沢城主が付けたもので、
- 川口町:仁
- 立町:心
- 柳町:火
- 大町:防
- 横町:定
- 袋町:鎮
という6町に、それぞれ上記のような漢字が付けられ、各町はこの漢字をシンボルマークとして掲げていました。
この文字には、
「仁心をもって、火防を定鎮す」
という意味が込められていると言われていますが、実際のところ、読み方や漢字の順番は定かではないとされています。
◎日高火防祭に登場する屋台と町組
はやし屋台は、川口町組、立町組、柳町組、大町組、横町組、袋町組、駅前三町組、城内組、吉小路組の9町となっています。
打ちばやしと町印は、川口町組、立町組、柳町組、大町組、横町組、袋町組の6町から登場します。
日高火防祭 2019年のスケジュール!
さて、大変お待たせいたしました!
日高火防祭2019のスケジュール情報はここからです^^
日高火防祭は、毎年、4月28日、29日の2日間に渡って開催されています。
2019年は、4月28日(日)・29日(月・祝)となっています。
各日のスケジュールについては以下にまとめましたので、ご覧ください^^
4月28日(日)前夜祭
☆稚児行列
[時間] 16:30~17:00
[場所] 水沢駅前通り
日高ななつ星、日高さくらの木、日高ななつ星放課後児童クラブの園児たちが、かわいい衣装に身を包んで元気に駅通りを行進します。
☆鹿踊り
[時間] 17:00~17:30
[場所] 水沢駅前通り
伊藤流行山鹿踊保存会による鹿踊りが披露されます。
伊藤流行山鹿踊りは、水沢区羽田芦ヶ沢に伝わる民俗芸能で、元禄13年(1700年)より宮城県の水戸辺村で踊られていたものが、昭和5年(1930年)頃に伝承されたと言われています。
頭には鹿頭を、背中にはささらを付けており、締太鼓を叩きながら踊るのが特徴です。
☆纏振り
[時間] 17:30~17:50
[場所] 水沢駅前通り
纏は、江戸時代に各組の町火消が使っていた旗印の一種です。
上部には、馬簾の房飾りが付いていて、重さ約20㎏にもなる纏を手に持って振り上げたり回転させながら踊ります。
☆開会式
[時間] 17:50~18:00
[場所] 水沢駅前通り
☆打ちばやし演奏
[時間] 18:00~18:30
[場所] 水沢駅前通り
打ちばやしは、大太鼓(2人)、小太鼓(数人)、笛師(2人)で構成されていて、6町すべて同じ曲を披露することになっています。
曲は、初段、2段、3段という3曲からなっていて、県の無形民俗文化財に指定されています。
☆平成30年度奥州水沢25歳厄年連演舞
[時間] 18:30~18:50
[場所] 水沢駅前通り
水沢では、25歳と42歳の厄年を迎える人たちが、厄払いや故郷への恩返しとして日高火防祭へ参加することが伝統になっています。
対象となる人たちで厄年連を結成し、お祭りが行われる数年前から準備を進めていきます。
お祭り当日は、約300人が創作舞踊を披露し、会場は大盛り上がりです♪
☆平成30年度奥州水沢42歳厄年連演舞
[時間] 18:50~19:10
[場所] 水沢駅前通り
☆平成31年度奥州水沢42歳厄年連演舞
[時間] 19:10~19:45
[場所] 水沢駅前通り
☆平成31年度奥州水沢25歳厄年連演舞
[時間] 19:45~20:20
[場所] 水沢駅前通り
☆閉会式
[時間] 20:30~20:40
[場所] 水沢駅前通り
4月29日(月・祝)本祭
☆年番祭
[時間] 08:30頃~
[場所] 日高神社
各町の年番長が日高神社に集まり、参拝、安全祈願をして御守札を受け取ります。
その後、各年番長は町へ戻り、御守札を屋台に取り付けてから運行を行います。
☆遥拝式
[時間] 10:40頃~
[場所] 日高神社
それぞれの屋台が町を巡行した後、日高神社へ集結し、お祓いを受けます。
☆合気道演舞
[時間] 13:00頃~13:30頃
[場所] 水沢駅前通り
☆屋台練り歩き
[時間] 13:15頃~
[場所] 市街地
☆前沢42歳・25歳厄年連演舞
[時間] 13:30頃~14:15頃
[場所] 水沢駅前通り
☆江刺42歳・25歳年祝連演舞
[時間] 14:15頃~15:00頃
[場所] 水沢駅前通り
☆鹿踊り
[時間] 15:00頃~15:30頃
[場所] 水沢駅前通り
☆揃い打ち
[時間] 18:55頃~19:25
[場所] 水沢駅前周辺
夜になると、はやし屋台に「ぼんぼり」の明かりが灯り、会場は幻想的な世界へと変わります。
そして、日高火防祭の見どころである揃い打ちが、水沢駅前周辺にて行われます。
揃い打ちとは、9町のはやし屋台が集まり、一斉にお囃子を演奏するというものです。
はやし屋台は、三味線(女性5人、師匠1人)、小太鼓(女性15人~20人)、笛師(男性2人)という構成になっていて、それぞれが賑やかなお囃子を披露します。
揃い打ちが終了すると、はやし屋台は、メイプル前交差点に移動します。
☆相打ち
[時間] 19:45頃~20:25
[場所] メイプル前交差点
お祭りのクライマックスを飾るのは、相打ちです!
相打ちとは、その年の当番町であるはやし屋台とその他のはやし屋台8台が向き合い、お囃子を演奏し合うことです。
屋台同士が仁義と礼を尽くして披露するお囃子は、多くの観客たちに感動を与えてくれます。
20:30頃になると相打ちは終了となり、9台のはやし屋台は各町へと帰っていき、日高火防祭は幕を閉じます。
日高火防祭へのアクセス
さて、ここからは、日高火防祭へのアクセスについてお届けいたします。
まずは、日高神社(赤)と水沢駅(青)の場所を地図でご確認ください。
アイコンの色は、会場名の後にあるカッコ書きの色になります。
日高火防祭は、水沢区市街地一帯で行われますが、ここでは日高神社までのアクセスをご案内いたします。
☆車でお越しの場合
東北自動車道「水沢IC」→県道236号線(約10分)→「日高神社」
東北自動車道「平泉前沢IC」→県道243号線、236号線(約25分)→「日高神社」
☆電車でお越しの場合
「水沢駅」(徒歩約15分)→「日高神社」
☆バスでお越しの場合
仙台駅東口から:「JAバス東北」乗車(約2時間)→「水沢駅東口」下車(徒歩約15分)→「日高神社」
東京から(夜行バス):「池袋駅西口」イーハトーブ号乗車(約6時間)→「水沢駅前」下車(徒歩約15分)→「日高神社」
日高火防祭の駐車場は?
日高火防祭では、臨時の無料駐車場が数ヶ所設けられます。
駐車台数は、全部で約1,200台となっていますが、場所によって利用可能日時が異なるところがありますのでご注意ください。
☆奥州市役所駐車場(赤)
- 住所:岩手県奥州市水沢区大手町1-1
- 利用可能日時:4月28日(日)17:30~21:30
4月29日(月・祝)09:00~21:30
☆県南広域振興局駐車場(青)
- 住所:岩手県奥州市水沢区大手町1-2
- 利用可能日時:4月28日(日)17:30~21:30
4月29日(月・祝)09:00~21:30
☆メイプル西館駐車場(緑)
- 住所:岩手県奥州市水沢区横町95
- 利用可能日時:4月28日(日)09:00~21:30
4月29日(月・祝)09:00~21:30
☆水沢公園駐車場(紫)
- 住所:岩手県奥州市水沢区中上野町1-1
- 利用可能日時:4月28日(日)15:00~21:30
4月29日(月・祝)09:00~21:30
☆みずさわ観光物産センター(オレンジ)
- 住所:岩手県奥州市水沢区西町1-1
- 利用可能日時:4月28日(日)09:00~21:30
4月29日(月・祝)09:00~21:30
☆水沢駅前市民駐車場(茶)
- 住所:岩手県奥州市水沢区中町
- 利用可能日時:4月28日(日)09:00~21:00
4月29日(月・祝)09:00~21:00
☆JA岩手ふるさと水沢地域センター駐車場(黄)
- 住所:岩手県奥州市水沢区東大通り1-8-17
- 利用可能日時:4月29日(月・祝)09:00~21:30
☆胆江農業管理センター駐車場(グレー)
- 住所:岩手県奥州市水沢区中町6
- 利用可能日時:4月28日(日)17:30~21:30
4月29日(月・祝)09:00~21:30
☆胆沢平野土地改良区跡地(黒)
- 住所:岩手県奥州市水沢区中上野町
- 利用可能日時:4月29日(月・祝)09:00~21:30
駐車場の場所については、地図でご確認ください。
アイコンの色は、駐車場名の後にあるカッコ書きの色になります。
日高火防祭 交通規制情報!
お祭り当日は、水沢区市街地一帯に交通規制が敷かれます。
2019年は、4月28日(日)が「メイプル東館~和想石葉 東海林」区間にて、16:30~21:00まで規制が行われます。
また、4月29日(月・祝)は、水沢駅前通り周辺や奥州市役所周辺などで、早いところでは09:30から規制が始まり、21:00頃まで行われる区間もあります。
今年、2019年の交通規制図をこちらに置いておきますので、ご覧ください^^
→「日高火防祭2019年 交通規制図」
日高火防祭では、豪華絢爛な屋台や古くから伝わる伝統芸能を楽しむことができますが、他にもお楽しみがあります!
それは、水沢区内にある記念館が無料公開されることです。
無料公開されるのは本祭の日のみですが、高野長英記念館、後藤新平記念館、斎藤賓記念館の3ヶ所が09:00~16:30までの間、無料で楽しむことができます。
そしてもう一つ!
国史跡「高野長英旧宅」や県有文「後藤新平旧宅」など、全6ヶ所の歴史的建造物も特別公開されるんです♪
特別公開される時間は09:00~16:30までで、こちらも本祭の日のみとなります。
普段中々見ることができないものなので、この機会にぜひ!足を運んでみてはいかがでしょう^^
日高火防祭の由来/奥州市観光情報サイト
日高火防祭(ひだかひぶせまつり 岩手県奥州市)/くらしの情報特選街
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