滋賀県日野町にある馬見岡綿向神社(うまみおかわたむきじんじゃ)・・
日野町より東にある綿向山山頂に、ひっそりと佇む大嵩神社の里宮として知られる神社です。
この馬見岡綿向神社では、毎年5月上旬になると春の例大祭が執り行われます。
その例大祭とは、日野祭りです^ ^
日野祭りは、800年以上の歴史があり、湖東地方最大のお祭りとされています。
お祭り当日は、豪華な曳山やお神輿が登場し、日野の町はお祭りムードに包まれます♪
日野祭りの歴史
馬見岡綿向神社は、欽明天皇6年(544年)、蒲生野を支配していた豪族たちが、白いイノシシに導かれて出会った神様のお告げによって、綿向山山頂にお社を祀ったことが起源とされています。
現在の場所に里宮として移されたのは、平安時代初期頃の延暦15年(796年)で、蒲生上郡の総社として信仰を集めていました。
日野祭りは、稲作作業を始める春季に、綿向山から神様をお迎えして豊作祈願をしたことが始まりとされています。
また、お祭りに曳山が登場するようになった時期は明らかになっていないのですが、おそらく17世紀中頃には登場していたのではないか?と考えられています。
日野の町は、江戸時代、商人の町として栄えていて、日野商人たちの支えにより豪華絢爛な曳山やお神輿が町内を練り歩いていました。
一番多い時で、20基もの曳山があったと言われており、たくさんの人たちで賑わっていたそうです。
現在、日野の町には、16基の曳山が存在していますが、最も古いもので宝暦年間(1751年~1763年)以前に造られたものがあります。
曳山の維持や管理には、かなりの費用や労力が必要なのですが、
「日野町にしかない伝統や文化を後世に繋げたい!」
という日野町の人たちの熱い思いから、今もなお引き継がれ続けています。
ちなみに・・
曳山は、毎年16基出ているわけではありません。
その年によって数は異なるのですが、大体、約8基ほどが曳き出されています。
というのも、日野町には3基のお神輿があり、お神輿を担ぐ町は毎年当番制となっています。
神輿当番になった町は、その年に曳山を出すことができないため、基本的には、すべての曳山が揃うことはないというわけです。
が・・
16基すべての曳山がお祭りに登場する年もあります!
その年とは、曳山を持たない町が神輿当番になった年で、6年に1度だけ訪れます。
※直近では、2017年の日野祭りで16基が揃いました。
綿向神社に16基の曳山が立ち並ぶ光景は、まさに圧巻に一言です。
日野祭り 2019年の日程!
日野祭りは、毎年5月2日、3日の2日間に渡って開催されています。
2019年の開催は、5月2日(木)、3日(金・祝)となっています。
お祭り期間中は、古くから伝わる様々な伝統行事が執り行われ、会場は大盛り上がりです^^
各日の日程を以下にまとめましたので、ご覧ください。
※時間や内容は変更になる可能性があります。
5月2日(木)宵祭
☆曳山・お神輿の飾りつけ
[時間] 08:00~
[会場] 綿向神社、各町内
☆西之宮町花警固のお迎え
[時間] 14:00~
[会場] 綿向神社
☆神輿渡御出発
[時間] 14:30~
[会場] 綿向神社
西之宮神社に向けて、お神輿が出発します。
☆西之宮へ宮入・祭典
[時間] 16:00~
[会場] 西之宮神社
お神輿が西之宮神社に宮入すると、厳粛な雰囲気の中、例大祭の神事が執り行われます。
☆神輿還御
[時間] 19:00~
[会場] 綿向神社
☆宵宮
[時間] 19:00~22:00頃
[会場] 各町内
宵宮では、提灯の明かりに灯された曳山が、各町内の曳山庫の前でお囃子を披露します。
また、大窪にある「札の辻」では、毎年4~7基ほどの曳山が集結し、たくさんの観客たちで大賑わいです♪
日野祭りのお囃子は、大太鼓、小太鼓、鉦、笛の4種類が使われており、すべての曳山が同じ曲目を演奏するのですが、その町によって少し異なっています。
5月3日(金・祝)本祭
☆起こし太鼓
[時間] 03:00~
[会場] 上野田、字内
☆神子着付け
[時間] 04:30~
[会場] 上野田、神子の家
☆神子盃の儀
[時間] 06:30~
[会場] 五社神社
☆神子・神調社出発
[時間] 07:00過ぎ頃~
[会場] 五社神社
日野祭りを取り仕切る神調社(芝田楽)約100人が、3人の神子とともに綿向神社に向けて出発します。
☆神子の御幣奉納の儀
[時間] 07:30~
[会場] ひばり野
☆神子・神調社宮入
[時間] 08:30~
[会場] 綿向神社
神子と神調社が綿向神社へ宮入すると、続いて神幣や3基のお神輿も宮入します。
一方、各町内からは曳山が順番に出発し、綿向神社を目指しながら巡行します。
曳山の巡行は、狭い道を通ることもあるのですが、その時に行われる「ぎんぎりまわし」は必見です!
ぎんぎりまわしとは、曳山を方向転換させる作業のことで、曳山の下部分から芯棒を出し、テコを使って一気に90度回転させます。
緊張感が漂う中、引き手たちが大きな声を出しながら力を合わせて行う姿は、圧倒されること間違いなしです^^
☆曳山宮入
[時間] 09:30~11:00
[会場] 綿向神社
☆本祭祭典斎行
[時間] 10:00~
[会場] 綿向神社本殿前
曳山が宮入をしている間、綿向神社の本殿前では、宮司と神子による「渡御の盃」等の神事が行われます。
☆渡御出発
[時間] 11:30~
[会場] 綿向神社
太鼓や曳山の激しいお囃子が鳴り響く中、神子や神調社、お神輿などが行列となり、お旅所であるひばり野(口之宮神社)へ向けて出発します。
大勢の観客や関係者たちが見守る中で行われる渡御出発は、大きな盛り上がりを見せており、日野祭りの見どころの一つとなっています。
☆神子・神調社お旅所入
[時間] 12:30~
[会場] ひばり野
お旅所入では、先に神子と神調社が渡御し、その後、神馬やお神輿などが順番に渡御していきます。
☆曳山一部引き取り
[時間] 13:30~
[会場] 綿向神社
☆お旅所祭典斎行
[時間] 14:30~
[会場] ひばり野
☆還御盃の儀
[時間] 15:00~
[会場] ひばり野
神子と宮司による盃の儀などの神事が行われた後、一行は、再び綿向神社へ向かいます。
☆神子・神調社還御宮入
[時間] 16:00~
[会場] 綿向神社
☆七三の別れ
[時間] 17:30~
[会場] 綿向神社
境内の参道にて、宮司と神子による七三の別れという挨拶を交わします。
☆神子・神調社引き取り
[時間] 18:00~
[会場] 綿向神社
☆神子・神調社帰参
[時間] 18:30過ぎ頃~
[会場] 五社神社
☆曳山各町内へ帰参
[時間] 19:30~
[会場] 各町内
提灯の明かりが灯した各曳山は、それぞれの町へと戻っていき、日野祭りの幕が閉じます。
日野祭りへのアクセス
さて、ここからは、日野祭りへのアクセスについてお届けいたします。
まずは、メイン会場となる綿向神社の場所を地図でご確認ください。
日野祭りは、日野町内一帯で行われますが、ここでは綿向神社までのアクセスをご案内いたします。
車でお越しの場合
「蒲生スマートIC」→県道41号線→「綿向神社」(約20分)
「八日市IC」→県道46号線、170号線→国道307号線→県道508号線→「綿向神社」(約20分)
「竜王IC」→国道477号線→県道178号線→「綿向神社」(約30分)
「甲賀土山IC」→県道24号線、183号線→国道307号線、477号線→「綿向神社」(約20分)
電車でお越しの場合
「日野駅」(北畑口行きバス乗車・約15分)→「向町」下車(徒歩約2分)→「綿向神社」
「近江八幡駅」(近江バス乗車・約50分)→「向町」下車(徒歩約2分)→「綿向神社」
「米原駅」(近江鉄道本線 貴生川行・約1時間20分)→「日野駅」(北畑口行きバス乗車・約15分)→「向町」下車(徒歩約2分)→「綿向神社」
「貴生川駅」(近江鉄道本線 米原行・約20分)→「日野駅」(北畑口行きバス乗車・約15分)→「向町」下車(徒歩約2分)→「綿向神社」
日野祭りの駐車場は?
日野祭りでは、会場周辺に無料の臨時駐車場が設けられます。
ただし、どの駐車場も人気となっており、大変混雑しますので、車で行かれる際は早めの行動を心掛けるようにしましょう!
☆日野町役場(赤)
- 駐車台数:約150台
- 住所:滋賀県蒲生郡日野町河原1-1
☆日野公民館(青)
- 駐車台数:約40台
- 住所:滋賀県蒲生郡日野町中道2-12
☆無料臨時駐車場1(緑)
- 駐車台数:約80台
- 住所:滋賀県蒲生郡日野町
駐車場の場所については、地図でご確認ください。
アイコンの色は、駐車場名の後にあるカッコ書きの色になります。
日野祭り 交通規制情報!
お祭り期間中は、日野町周辺に交通規制が敷かれます。
2019年は、以下の時間と場所で規制が行われます。
☆規制日時
A)5月2日(木)18:00~22:00頃
B)5月3日(金・祝)08:00~20:00
☆規制場所
A)日野町大窪の一部道路(札の辻から南約300m間)
B)本通り(村井・綿向神社参道~上野田・ひばり野間)
交通規制については地図で確認したい!という方は、こちらに2019年の交通規制図を置いておきますので、ご確認ください^^
→「日野祭り 2019年の交通規制図」
最後に、日野祭りに足を運んだ際に、ぜひ!チェックしていただきたいものをお伝えいたします。
それは、曳山の上に飾られている人形です♪
この人形は、日野祭りでは「ダシ」と呼ばれており、毎年4月上旬頃から制作を始めています。
各町ごとに異なる人形を制作していて、テーマは地元出身の戦国武将や所縁のある人物となっています。
人形の飾りつけは、綿向神社に宮入した際に行われますので、あなただけのお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか^^
県内最多、16基の曳山が町に繰り出す/滋賀文化のススメ
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