千葉県の成田市にある成田山新勝寺。
1000年以上の歴史を持っており、年間、約1000万人以上もの人たちが参拝に訪れる全国有数のお寺です。
さて、成田山新勝寺では、毎年7月上旬になると、奥之院に安置されている「大日如来」に所願成就や五穀豊穣を祈願する成田山祇園会という祭礼が行われます。
そして、この成田山祇園会に合わせて、新勝寺の参道では成田祇園祭が盛大に開催されます。
成田祇園祭は、約300年の歴史を誇っていて、成田市最大のお祭りと言われる夏の風物詩です^ ^
成田祇園祭の歴史
成田祇園祭の始まりは、定かではありませんが、享保6年(1721年)頃には行われていたと伝えられおり、元々は湯殿山権現社の祭礼として開催されていました。
湯殿山権現社は、JR成田駅の東口交番付近にある小さな祠のことで、山形県に位置する湯殿山の分祀とされています。
※祭神を別の神社に祀ること
祭礼は時代の流れとともに変化していき、明治初期頃の神仏分離政策後には、奥之院「大日如来」の祭礼へと変わっていきます。
当初は、各町内で大日如来のご尊体を掲げながら渡御を執り行っていましたが、途中から、大日如来をご尊体としたお神輿が渡御されるようになっていきました。
その後、次第に道路や商店街も整備され、それに合わせて祭礼自体も大きく成長していくこととなります。
成田祇園祭の山車と屋台
現在、成田祇園祭には成田山と成田市内9町内から、全部で10台の山車と屋台が登場しています。
山車と屋台が、はじめて曳き出されるようになった時期は明らかにはなっておりません。
が・・
現代に残されている書物に、
「文化12年(1815年)、これまでの担ぎ屋台を車付き屋台に改造する」
といった記述がされていることから、江戸時代にはすでに存在し、曳き出されていたのではないか?と言われています。
一番最初に山車と屋台を出した町は、本町、田町、上町、仲之町の4町です。
また、
- 大正〜昭和初期頃にかけて東町、幸町、花崎町、成田山交道会(成田山新勝寺の職員組合)の4台
- 昭和中頃〜昭和40年代頃にかけて囲護台三和会、土屋の2台
が曳き出されるようになり、今日まで受け継がれ続けています。
成田祇園祭 2019年の日程
成田祇園祭は、成田祇園会が行われる7月7日~9日に近い金曜日~日曜日の3日間に開催されています。
2019年は、7月5日(金)・6日(土)・7日(日)となっています^^
早速ですが、各日の日程をご覧ください♪
7月5日(金)
☆安全祈願、鏡開き、山車・屋台の競演(総踊り)
[時間] 13:30~
[会場] 成田山大本堂前
成田山大本堂前に10台の山車と屋台が集まり、厳粛な雰囲気の中、お祭りの安全祈願と各町内の若者頭たちによる鏡開きが執り行われます。
その後、成田山交道会の若者頭の合図で一斉に総踊りが始まります♪
総踊りとは、各山車と屋台の上で奏でるお囃子に合わせて、踊りを披露するというものです。
華やかな衣装を着た若者たちが元気よく踊る姿を見たら、きっと圧倒されることでしょう^^
一斉に踊る総踊りが終わった後は、各町の山車と屋台、踊り子たちが順番に大本堂前に出て踊りを披露し、表参道やそれぞれの町へと向かって出発します。
7月6日(土)
☆山車・屋台の競演(総踊り)
[時間] 09:00~
[会場] JR成田駅前広場、各町内
お祭り2日目は、成田駅前からのスタートです!
湯殿山権現社よりお神輿が出発すると、駅前の広場で総踊りが行われ、それからお神輿に続くかのように山車と屋台が町内へと繰り出します。
山車と屋台が町内を練り歩く時にもお囃子が演奏されるのですが、このお囃子は、ぜひ!じっくりと聞いていただきたいものになります。
なぜなら、成田祇園祭で演奏されるお囃子には、2つの種類があるからです!
お囃子は、江戸囃子と佐原囃子(香取市)の2種類があり、10台ある山車と屋台のうち3台が江戸囃子、7台が佐原囃子を披露しています。
これは、場所的に成田市は「江戸」と「佐原」のどちらにも位置していたため、両方の文化を受けていると言われています。
1つのお祭りで2種類のお囃子が披露されるというのは、全国的にも珍しいことなんです!
各お囃子には、
- 江戸囃子:6人~7人ほどで結成されていて、軽快なリズムとメロディである
- 佐原囃子:約15人で結成されていて、ゆっくりとしたテンポや速いテンポなど、多彩な曲調となっている
といった特徴がありますので、その違いを聴き比べてみいかがでしょうか♪
7月7日(日)
☆山車・屋台の総引き
[時間] 13:00~
[会場] 門前~薬師堂
お祭り最終日に行われる山車と屋台の総引きは、成田祇園祭最大の見どころとなっています!
総引きとは、山車と屋台が成田山新勝寺のすぐ近くにある仲之町の坂道を一気に駆け上がるというものです。
初日と2日目は、仲之町の坂道を通らない山車があるため、すべてを見るはできませんが、最終日は、全町の山車と屋台がこの坂道を通ることになっています。
お囃子の演奏者たちを乗せた重量のある山車と屋台を、総勢100名以上が力を合わせて約250mの坂道を駆け上がる光景は、必見です^^
☆御輿還御式
[時間] 16:30頃~
[会場] 大本堂前
10台の山車と屋台が、3日間の渡御を無事に終えたお神輿を出迎えする御輿還御式が行われます。
その後、大本堂前にて最後の総踊りが開催され、夜遅くまでたくさんの人たちで大賑わいです♪
また、夜には山車と屋台に飾られている提灯に明かりが灯ります。
昼間とは異なる幻想的な世界を、どうぞごゆっくりとお楽しみください^^
成田祇園祭の露店
そうそう!
お祭りといったら、やっぱり露店は外すことはできません♪
成田祇園祭では、成田駅前の広場や表参道沿い、まちかどふれあい館周辺などに多数の露店が出店します。
その他にも、表参道沿い付近の駐車場等でも出店されていますので、露店巡りをしてみるのも良いかもしれません^^
成田祇園祭へのアクセス
成田祇園祭は、成田山新勝寺の参道やその周辺町内一帯で行われます。
ここでは、成田山新勝寺までのアクセスをご案内させていただきます^^
成田山新勝寺の場所については以下の地図でご確認ください。
車でお越しの場合
☆東京方面から
「豊州IC」→首都高速10号晴海線(約2分)→「東雲JCT」→首都高速湾岸線(約12分)→「湾岸市川IC」→東関東自動車道(約30分)→「成田IC」→空港通り(約10分)→「成田山新勝寺」
☆東北方面から
「仙台宮城IC」→東北自動車道(約1時間10分)→「郡山JCT」→磐越自動車道(約1時間)→「いわきJCT」→常磐自動車道(約1時間25分)→「つくばJCT」→圏央道(約35分)→「大栄JCT」→東関東自動車道(約5分)→「成田IC」→空港通り(約10分)→「成田山新勝寺」
電車でお越しの場合
☆東京方面から
「東京駅」(JR特急成田エクスプレス 成田空港行・約50分)→「空港第2ビル駅」(JR成田線快速 逗子行・約10分)→「成田駅」(徒歩約15分)→「成田山新勝寺」
「上野駅」(JR常磐・成田線快速 成田行・約1時間)→「成田駅」(徒歩約15分)→「成田山新勝寺」
☆成田空港から
徒歩約10分→「空港第2ビル駅」(京成本線特急 京成上野行・約7分)→「京成成田駅」(徒歩約15分)→「成田山新勝寺」
成田祇園祭の駐車場は?
成田祇園祭では、残念ながら専用の駐車場は設けられませんので、有料駐車場に停める必要があります。
しかし、会場付近の駐車場はとても人気ですから、すぐに満車となってしまいます(汗;
それに、お祭り開催中は道路が大変混雑しますので、会場付近の駐車場に停めることは、あまりおすすめいたしません。
ということで、ここでは会場から少し離れた場所にある有料駐車場を4つご紹介いたします^^
☆スペースECO成田駅前(赤)
- 駐車台数:33台
- 住所:千葉県成田市不動ヶ岡2228-2
- 営業時間:24時間
- 料金:1日300円(入庫後24時間まで)
- 成田山新勝寺までの距離:約1.8km(徒歩約23分)
☆成田駅前パーキング(青)
- 駐車台数:220台
- 住所:千葉県成田市花崎町
- 営業時間:24時間
- 料金:30分100円
17:00~翌03:00 60分100円
最大料金 入庫後24時間まで800円 - 成田山新勝寺までの距離:約1.4km(徒歩約18分)
☆NPC24H京成成田駅前パーキング(緑)
- 駐車台数:410台
- 住所:千葉県成田市花崎町912
- 営業時間:24時間
- 料金:08:00~22:00 20分100円
22:00~08:00 60分100円
最大料金 入庫後24時間まで700円 - 成田山新勝寺までの距離:約1.4km(徒歩約18分)
☆成田楽々パーキング(紫)
- 駐車台数:440台
- 住所:千葉県成田市花崎町929
- 営業時間:24時間
- 料金:08:00~22:00 20分100円
22:00~08:00 60分100円
最大料金 入庫後24時間まで500円 - 成田山新勝寺までの距離:約1.4km(徒歩約18分)
駐車場の場所は、地図でご確認ください。
アイコンの色は、駐車場名の後にあるカッコ書きの色になります。
成田祇園祭 交通規制情報
お祭り期間中、成田山新勝寺周辺の道路では山車と屋台の巡行に伴い、広範囲に渡って交通規制が敷かれます。
2019年は、以下の場所と時間で規制が行われます。
☆規制場所
JR成田駅~薬師堂~鍋店角(表参道)
薬師堂~山崎眼科(西参道)
☆規制日時
7月5日(金):12:00~22:30
7月6日(土):09:00~22:30
7月7日(日):10:00~23:30
こちらに2019年の交通規制図を置いておきますので、どうぞご覧ください^^
→「成田祇園祭2019年 交通規制図」
最後に、山車と屋台を見る際の、オススメの観賞方法をご紹介いたします。
山車と屋台が通過する表参道には、たくさんの飲食店が立ち並んでいるのですが、その中のどこか1軒に入店し、そこから観賞するというのがオススメです♪
表参道の飲食店の店内からは、ゆったりと観賞することができるということで、地元の人たちの中には事前にお店を予約しておく方もいらっしゃいます。
このように、食事を楽しみながら歴史ある祇園祭を観賞できるのは、他の祇園祭ではあまりないと思います。
山車と屋台がよく行き交う場所となっている表参道付近の飲食店は、穴場ということができるかもしれません^^
成田祇園祭ー若者頭は銀行員ー/ダイドードリンコ日本の祭り
成田あれ・これ/一般社団法人成田市観光協会
コメント