梅雨が明け、本格的な夏を迎える7月。
それまでとは、比べものならないほどの暑さがやってくる時期です。
ところで、室内で快適に過ごすために、どのような暑さ対策をしていますか?
おそらく、冷房をガンガン使っています!
という方が多いのではないでしょうか。
近年、7月にも関わらず気温が30℃を超える日があったり、室内での熱中症が増えたりしているので、室温を下げるために冷房の利用は欠かすことができません。
とはいえ・・
電気代や身体の健康を考えると、冷房にばかり頼っていてはいけないということは、薄々感じているかと思います。
そんな時にオススメなのが、窓に行う暑さ対策です!
窓に対策をすることで、外から入ってくる熱を防ぎ、室温を下げることができます。
これにより、冷房の利用を抑えることができるので、節電にも繋がります。
その方法が、どんなものなのか知りたいと思いませんか?
もし、知りたいです!というのであれば、どうぞこの先にお進みください。
窓に暑さ対策を施した方が良い理由とは?
詳しい対策方法をお伝えする前に、まずは、なぜ?窓に暑さ対策を施した方が良いのか?ということについて簡単にご説明させていただきます。
住宅の壁や屋根には、基本的に断熱材が使用されているため、熱を通しにくくなっているのですが、窓にはめ込まれているガラスは、熱伝導率が非常に高く外からの熱を通しやすいものです。
※熱伝導率=熱の伝わりやすさを表す値
ご存知でしょうか?
夏場(昼間)に、外の熱が室内に入ってくる場所の割合は、床3%、換気6%、壁7%、屋根11%、窓73%と言われています。
この数字を見ていただいても解るように、室内に入ってくる熱のほとんどは窓からです。
ということは・・?
そうです!
最も熱が入ってくる場所である窓に対策をすることで、室温の上昇をかなり抑えることができてしまうわけです。
窓に施す5つの暑さ対策はコレ!
さて、ここからが本題です。
窓に施す暑さ対策は様々な方法がありますが、ここでは、
- すだれ
- よしず
- 耐熱フィルム
- 断熱シート
- 断熱スプレー
の5つについて、その効果や注意すべきことなどを1つずつご説明していきます^^
この中で、あなたに合った方法が一つでも見つかりますように・・
すだれを吊るす
古くから日本に伝わっているすだれは、暑さ対策の代表的なものとされています。
素材には、細く割った竹が使われており、主にカーテンのレール部分や突っ張り棒などに吊るす形で利用します。
すだれは、ホームセンター等で安く手に入れることでき、様々なサイズがあるので、窓の大きさに合わせて選ぶことが可能です。
それに加え、取り付けが簡単にできたり、室内外のどちらでも使うことができるということで、とても人気となっています。
このように、吊るすだけで直射日光や熱を遮ることができるのが、すだれの良いところです♪
でも、それだけではありません!
すだれには、風通しが良いというメリットもあります。
カーテンの場合は直射日光だけでなく風も同時に遮ってしまいますが、すだれは竹と竹の隙間から風を通すため、直射日光と熱を遮断しつつ涼しい風を室内に送り込むことができます。
さらに、霧吹きなどを使ってすだれに水をかけることで、室内に入る風の温度を約2℃~3℃下げることができます。
なぜかというと、水が蒸発した際に発生する気化熱が熱を吸収するからです。
室内に入る温度を2℃~3℃下げることができれば、エアコンの設定温度をその分上げたとしても、快適に過ごすことができますので、節電にもなります。
よしずを設置する
よしずは、すだれと見た目が似ていて、効果も直射日光や熱を遮ったり風通しが良いという点は、ほぼ同じです。
じゃぁ何が違うの~?という声が聞こえてきそうですが、その違いは素材にあります。
よしずは、葦(あし)というイネ科の多年草が使われており、約2~3mの葦を糸で結び合わせたものとなっています。
一般的に、窓の外側に立てかけて利用するものなので設置の手間がかかりませんが、強い風が吹いた時には、倒れないように注意が必要です。
よしずも、すだれと同様に水をかけることで室内に入る風の温度を下げることができますが、大きさがありますので、ジョーロやホースなどを使うとやり易いです。
そのついでに周りの地面にも水を撒いておくと、より涼しくなりますので、試してみてください^^
そうそう!
よしずには、熱がこもらないという利点もあります。
カーテンやブラインドなど窓の内側に対策をした場合、約40%ほどしか熱をカットすることができないのですが、窓の外側に対策をした場合は、約80%もカットすることができます。
これは、窓の外側で熱が発散されるためです。
よしずは外に設置するものなので、熱の侵入を大幅に防ぐことが可能です。
室内に入り込んだ熱は放出が難しく、どんどんと蓄積していくため、それに比例して室温も上昇してしまいます。
もしかしたら、お住まいの環境によって、外から対策を行うことが難しい場合もあるかもしれません。
ただ、できることなら、暑さ対策は外側から行った方が効率が良いということを、知っておくだけでも損はないかと思います♪
遮熱フィルムを貼る
アルミニウム等の金属がコーティングされており、窓に貼り付けることで熱を吸収したり日光を反射させたりするのが、遮熱フィルムです。
主に、車の窓ガラスに使用されることが多いので、住宅用の遮熱フィルムは、あまり馴染みがないかもしれません。
遮熱フィルムの効果は、種類によって様々なので一概には言えませんが、国内のフィルムメーカーを調べたところ、約70%~90%ほどの熱を遮断してくれるということが解りました。
また、夏に遮熱フィルムを貼った窓と貼っていない窓の周辺温度をそれぞれ測ったところ、最大で5℃の温度差が生じたという検証結果も出ています。
その他にも、
- 家具や畳などの日焼け防止
- 窓ガラスが割れた時に飛び散ってしまうのを防ぐ
といった効果が期待できる遮熱フィルムもあり、高い人気を誇っているアイテムの一つです。
ただし、遮熱フィルムには注意しなければいけないことが2つあります。
まず1つ目は、遮熱フィルムを貼る際、窓ガラスとフィルムの間に空気が入らないようにすることです。
なぜなら、窓ガラスとフィルムの間に空気が入ってしまうと、はがれやすくなってしまうからです。
遮熱フィルムの寿命は、約3年~10年と言われていますが、何度もはがれてしまうと寿命が大幅に短くなる可能性があります。
もし、自分で貼るのはちょっと心配!というのであれば、専門の業者に依頼するようにしましょう。
ちなみに・・
専門の業者に遮熱フィルムの施工を依頼する場合の金額は、1枚5,000円~7,000円が相場とされています。
こちらのサイトにて、地域別に料金や口コミなど専門業者の詳細を確認することができますので、チェックしてみてはいかがでしょうか^^
→「くらしのマーケット」
そして、2つ目は、遮熱フィルムを貼ったことが原因で起こる熱割れです。
熱割れとは、直射日光が当たっている窓の高温部分とその周辺の温度に生じる温度差が原因で窓ガラスが割れる現象のことです。
遮熱フィルムを貼ると、窓の外側に熱がこもるため、内側との温度差で熱割れを起こしてしまうことがあります。
ただ、熱割れを起こしやすいかどうか?は、窓ガラスのタイプや遮熱フィルムの種類によって変わるので、専門業者に相談することをオススメいたします。
断熱シートを貼る
断熱シートは、窓の内側に貼ることで、外から入ってくる熱の量を少なくすることができるという優れものです。
外からの熱量が減ることで室温が一定に保つため、冷房効果をアップさせることができます♪
それ以外にも、
- 遮熱効果が高く紫外線もカットできるアルミシート
- 冬でも使うことができる保温性に優れたポリエチレンシート
といったような、断熱+αの効果を持つものもありますが、残念ながら、断熱シートに適さない窓ガラスがあることも確かです。
それは、
- 熱を反射・吸収する窓ガラス
- 網入り(ワイヤー)の窓ガラス
- 真空の二重窓ガラス
など特殊な加工がされているものになります。
このような窓ガラスに断熱シートを貼ると、熱割れする可能性が高くなりますのでご注意ください。
あ!大切なことを言い忘れてしまうところでした(汗;
断熱シートには、遮光性が高く光を遮ってしまうという特徴があり、室内が暗くなるといったデメリットがあります。
が・・
このデメリットを解決する方法がありますので、どうぞご安心ください。
なんと!光を遮ることなく断熱効果が期待できる透明の断熱シートがあるんです^^
ホームセンターで手に入る場合もありますが、現状、どこのお店でも販売されているものではありません。
もし、店頭にない場合は、取り寄せができるかどうか?を問い合わせてみても良いかと思います。
でも・・・面倒ですよねwww
それであれば、ネットショップで購入してしまいましょう。
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断熱スプレーを使う
サッと吹きかけるだけで、簡単に暑さ対策をすることができる断熱スプレー♪
この断熱スプレーに含まれる成分の中で、暑さ対策に力を発揮してくれるのが「シリコンコーティング剤」というものです。
シリコンコーティング剤によって窓にシリコン膜ができ、外からの熱を通しにくくしてくれたり、室内の冷気を逃がさないようにしてくれます。
効果は種類によって様々ですが、室温の上昇を約2~4℃抑えることができ、ほとんどのものが、1回の使用で約1~2ヵ月ほど持続します。
断熱スプレーにも、汚れ防止効果や結露防止効果など様々な効果を含んだものもあるというのは嬉しいポイントです。
実のところ、遮熱フィルムや断熱シートに比べると、その効果は少なからず劣ります。
それであっても、暑さ対策と同時に掃除の手間を減らすことができたり、冬でも使うことができるところは、大きなメリットということができます。
最後に・・
環境省が推奨する「冷房を使用している時の室温の目安」は28℃とされています。
この数字は、あくまで目安であり、必ずこの温度でなければいけないということではありません。
実際、室温が28℃であっても熱中症になってしまうケースもありますし、中には暑いと感じる方もいらっしゃいます。
今回ご紹介いたしました窓への暑さ対策を行うことで、室温を下げることができますが、それでも暑いと感じるようであれば我慢せずに冷房の設定温度を下げるようにしましょう。
冷房は、無理のない範囲で冷やしすぎないような設定温度にすることが重要です^^
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