年々、平均気温が上昇している日本の夏。
連日、猛暑が続き、一部の地域では最高気温が40℃を越えるところもあります。
そんな暑い時期に大活躍してくれるものと言えば、エアコンです^^
エアコンは、室内を涼しくしてくれることはもちろん!室温が下がることで、自宅内で起きる熱中症も予防できるため、夏の必需品となっています。
ところで!!
エアコンを付けたら、いきなり本体内部から水が漏れてきた!という経験をしたことはありませんか?
エアコンのトラブルと言えば、風力が低下したり、悪臭がしたりするなど様々なものがありますが、中でも、水漏れはよくあるトラブルの一つです。
このトラブルは突然起きるので、水漏れしてもすぐに対処できなかったり、原因が解らなかったりして焦ってしまう方も多いのではないでしょうか。
やっぱり、業者に依頼するしか直す方法はないのかなぁ?!
もし、そう思ったのであればちょっと待った!です。
そのエアコンの水漏れは、もしかしたら業者に頼まなくても直すことができるかもしれません。
実のところ、エアコンの水漏れは自分で修理できるものがほとんどです。
あれ?
うっそー?!なんて思いましたか?
それがホントなんですよ^^
これから、エアコンが水漏れする原因と自分でできる修理方法を詳しくお伝えしていきますので、どうぞごゆっくりご覧ください。
エアコンから水漏れする原因とは?
エアコンの水漏れには、様々な原因が考えられます。
正しい修理を行うためには、まず、何が原因で水漏れを起こしているのか?を突き止めることが重要です。
水漏れの原因がある場所は、大きく分けて本体外部と本体内部の2つに分けることができます。
本体外部の問題で水漏れする原因と修理方法
エアコンの水漏れを発見したら、はじめに本体外部からチェックしてみましょう。
ドレンホースの詰まり
ドレンホースとは、本体内部で発生した水を外へ排出するためのホースです。
エアコンから水漏れする原因の約8割は、このドレンホースによる不具合と言われています。
不具合の中でも特に多いのは、ドレンホースの中にゴミや虫が詰まるというものです。
冷房運転中、本体内部では結露によって水が発生しているのですが、この水は、一度ドレンパンという受け皿に集まり、その後ドレンホースを通って外に排出される仕組みになっています。
ところが、ドレンホースの中にゴミや虫などが詰まっていたり、ホースの先が土で塞がれていると、水を外に排出することができなくなります。
これが原因でドレンパンに集まった水が溢れ出し、水漏れを起こしてしまうというわけです。
ドレンホースの詰まりは、掃除機を使用してホース内のゴミを吸い取ることで解消されます♪
本来であれば、数日間冷房を使用せず、ホース内の水が抜けてから行うのが良いとされています。
でも、正直なところ、早く直したい!というのが本音ではないでしょうか。
以下に、ドレンホースの詰まりをすぐに解消するための手順方法をまとめましたので、ご覧ください^^
☆ドレンホースの詰まりを解消ための手順方法
①冷房の電源を切った後、エアコンの吹き出し口部分をビニール袋で覆いガムテープで止めます。
ビニール袋は、作業の途中で水漏れした際、床が汚れてしまうのを防ぐために取り付けます。
②ドレンホースの先に薄めの布やタオルを当てて、ホース内のゴミを掃除機で吸い込みます。
そのままホースに付けて吸い込むと、掃除機に直接水が入ってしまい故障する可能性があるので、必ず布やタオルを当てて行うようにしてください。
もし、掃除機で行うことが心配なのであれば、ドレンホースクリーナーの使用をオススメいたします。
この道具はドレンホース専用のものなので、当然、水が入っても故障の心配はありませんから、安心して使うことができます^^
ドレンホースクリーナーは、注射器のような形をしており、ドレンホースに差し込んで吸引するだけで、簡単に詰まりを解消できるというものです。
ホームセンター等で販売されていますが、ネットショップでも購入することができます♪
ドレンホースの不具合が原因で起こる水漏れには、この他に、ホースが上に折れ曲がっていたり、勾配(こうばい)が逆になっていることなどがあります。
※勾配=水平面に対する傾きの度合い
こうなってしまうと、自分で直すことはできませんので、専門業者に修理の依頼をしてくださいm(_ _)m
ガス漏れしている
エアコンは、冷媒ガスというものを使って室内を涼しくしているのですが、このガスが漏れることで水漏れを起こす場合があるんです!
冷媒ガスが漏れると本体内部の圧力が低下し、その影響で内部全体の温度が0℃以下まで下がります。
すると、本体内部の部品が凍り付き、この時に発生した氷が溶け出すことよって水漏れが発生します。
ガス漏れが起きる原因は、
- 取り付けの際の工事ミス
- 室外機に付いてある配管の亀裂
- エアコンを移設した際に起きるガス抜け
などがあり、ガス漏れしているかどうか?については、室外機に付いている配管を確認してみると見分けることが可能です。
その方法は、冷房を約15分ほど運転させてから、室外機本体の横に付いているカバーを取り外してください。
ここには2本の配管が付いているのですが、2本の内の1本(細い方)に白い霜が付着していたら、ほぼ間違いなくガス漏れしています。
※結露した水が付着していた場合は、ガス漏れの心配はありません。
また「冷房を付けた時に、風は出ているのに全く涼しくならない」という場合も、ガス漏れの可能性が高いです。
この場合の修理方法は、専門業者にガス漏れしている部分の修理とガスの補充をしてもらうことです。
が・・
ガス漏れの状態によっては、エアコンを新しく買い替えてしまった方が安く済むケースもあります。
この辺りについては、事前にエアコンの販売価格を調べておき、見積もりを出してもらった時に検討するのが良いかと思います♪
エアコンが傾いている
突然ですが、今、あなたの部屋に付いているエアコンをじっくりと見てみてください。
いかがでしょうか?
真っすぐであれば問題はないのですが、前方または左右に傾いていた場合、それが原因で水漏れしている可能性があります。
エアコンの傾きは、施工不良が原因で起こることがあり、これにより水が上手くドレンホースを通らなくなることで、ドレンパンに溜まった水がこぼれ落ちます。
エアコンが前方に傾いている場合は、隙間に段ボールや布を挟むことで解決できますが、本体の重みで外れてしまう可能性もあり非常に危険です。
安心して使用するためにも、専門業者に再設置の依頼をすることを強くオススメいたします。
本体内部の問題で水漏れする原因と修理方法
ドレンホースから問題なく水が排出されているにも関わらず、水漏れしている場合は、エアコンの本体内部に問題があるかもしれません。
本体内部には、フィルターやドレンパンなど様々な部品が取り付けてあるのですが、これらにゴミやホコリなどの汚れが蓄積することで水漏れを起こしてしまいます。
フィルターの汚れ
エアコンの吸い込み口部分に付いているフィルターは、ホコリが溜まりやすいため、水漏れの原因となることが多い場所となっています。
フィルターは、空気中のホコリをキャッチし、内部全体にホコリが充満することを防ぐために必要不可欠なものです。
このフィルターにゴミやホコリが溜まることで目詰まりを起こし、空気の流れが遮られることによって冷房の効きが悪くなります。
おそらくですが、冷房の効きが悪いと感じたほとんどの方は、エアコンの設定温度を下げるのではないでしょうか。
設定温度が下がることによって、本体内部の熱交換機(アルミフィン)が冷やされていき、結露して大量の水を発生させます。
※熱交換器=エアコンに取り込んだ空気を冷やしたり暖めたりするための部品
水が一定量を超えるとスムーズに排出できなくなり、熱交換器に付着した水滴が冷房の風とともに飛び散るようにして出てきます。
これが、フィルターの汚れによって起きる水漏れの原因です。
この問題を解決するためには、フィルターの汚れを取り除く必要があり、この時に活躍してくれるものと言えば、やっぱり掃除機です♪
掃除方法の手順については、以下をご覧ください^^
☆フィルターの掃除方法
①エアコン本体から、フィルターを取り外します。
②掃除機を使い、フィルターの表側からホコリを吸い取っていきます。
フィルターの裏側から掃除機をかけてしまうとホコリがフィルターに引っかかり、目詰まりの原因となりますので、必ず表側から行うようにしてください。
③大きなホコリが取れたら、今度は裏側から水をかけて細かい汚れを洗い流していきます。
水をかける時は、裏側から行うとフィルターの目詰まりを防ぐことができます。
それから、使い古した歯ブラシなどで擦りながら行うと汚れを落としやすくなりますので、お試しあれっ^^
④キレイに洗い流したらタオルで水気を拭き取り、完全に乾くまでしばらく置いておきます。
水気が残ったまま本体に取り付けてしまうとカビの原因になりますから、しっかりと乾かしてください。
⑤フィルターが乾いたら、本体に取り付けます。
ドレンパンの汚れ
ドレンパンは、熱交換器の下に付いており、本体内部で発生した水を一時的に集めておくための部品です。
先にも少し書きましたが、一度、ドレンパンに集まった水は、ドレンホースを通って少しずつ外に排出されるようになっています。
しかし、ドレンパンの中に水垢やゴミが蓄積していると、水を受けることができなくなるため、そのままこぼれ落ちることとなります。
それだけでなく、ドレンパンは、汚れと微生物が混ざり合った「スライム」と呼ばれるネバネバした塊やカビなどが発生しやすい場所でもあるんです!
これは、悪臭の原因にもなりますから、定期的に掃除をしておきたいところです。
掃除の方法は、まずエアコンの本体内部からドレンパンを取り外し、水で洗い流した後に塩素系の漂白剤を吹きかけて、約5分ほど置きます。
その後、アルカリ性の洗剤でしっかりと洗うことで、キレイに汚れを落とすことができます。
ただ・・
ドレンパンの取り外し作業は素人では難しく、エアコンの機種によっては、外し方を間違えると故障してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
無理に外したことが原因で故障してしまった場合、余計に修理代がかかることになります。
もし、不安なようであれば、専門業者にクリーニングの依頼をするのが得策かと思います。
エアコンの風向き
これは汚れによるものでありませんが、長時間、エアコンの風向きを下向きにしたまま冷房を付けていると、吹き出し口やパネル部分に結露が発生し、水滴が飛び散ることがあります。
その場合は、風向きの設定を上向きもしくは自動に変更して様子を見てみましょう。
そしてもう一つ!
エアコンに直接扇風機の風を当てるというのは、とても効果的な方法です。
扇風機の風を当てることでエアコン周りの風通しが良くなり、冷房の風が同じ場所に集中するのを防ぐことができます。
これにより、結露の発生を抑えることができるので、水漏れ防止に繋がるということになります。
専門業者に依頼した時の修理代の相場は?
さて、エアコンの水漏れを専門業者に依頼する場合、一番気になることと言えば、
一体、修理代はいくらかかるのか?
ということではないでしょうか。
エアコンの修理代は、技術代、部品代、出張代の3つで構成されており、
- 技術代:人件費や故障した部分を修理するための代金
- 部品代:修理の際に使用した部品の代金
- 出張代:依頼された場所へスタッフを派遣するための代金
という内容になっています。
金額の相場は、依頼する業者や水漏れの原因によって大きく異なっていて、エアコンが保証期間内かどうか?によっても変わります。
以下に、自分で道具を集めて修理をした場合と業者に依頼した場合の相場を表にしましたので、ご参考までにどうぞ^^
※横にスクロールすることができます。
ドレンホース | ドレンパン | ガス漏れ | |
自分で修理した場合 | 約2,000~3,000円 | 約3,000円 | 約30,000円 |
業者に依頼した場合 | 約10,000~15,000円 | 約15,000~20,000円 | 約15,000~25,000円 |
そうそう!
もし、見積もり額が高かったので、新しくエアコンを買い替える!という場合は、修理代はかからなくとも、
- 出張代(約2,000円~3,000円)
- 点検診断料(約3,000~3,500円)
が発生することになっており、業者さんが有料駐車場に停めた場合は、その駐車代金を請求されることもあるようです。
つまり、業者さんに点検をお願いするだけでも、5,000円前後のお金がかかるということです。
最後に・・
エアコンから水漏れした時に、1つだけ気を付けていただきたいことがありましたので、お伝えいたします。
それは、水漏れによって起こる二次災害です。
エアコンから漏れてきた水が床や壁、家具にかかると、傷めてしまう恐れがあり、テレビなどの家電製品にかかってしまった場合には、故障することにもなりかねません。
さらに!
エアコンの近くにあるコンセントに水がかかった場合は、漏電する危険性もあります。
少量の水が漏れる程度であれば、このようなことはないかもしれませんが、それであっても水漏れしたままエアコンを使用し続けることは、あまりオススメいたしません。
エアコンから水漏れした時は、なるべく使用を控え、水が止まるまではバケツを置くなどして被害を拡大させないようにしましょう。
エアコン 故障診断ナビ/SHARP
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