お子さんの晴れ姿を見ることができる七五三・・・。
緊張しながらも、華やかな服を着てお参りする子どもの姿を見ていると、
うちの子も成長したんだなぁ〜
と、しみじみしてしまうご両親も多いかと思います。
さて、そんなあなたに一つ質問です!
七五三の行事に着ていくご両親の服装には和装と洋装がありますが、どちらを着ていくのが良いのかご存知でしょうか?
その答えは・・
どちらを着て行っても問題はありません^^
ただ、どちらを選んだとしても正しい服装をしていかなければなりません。
正しい服装って何・・?
と思ったあなたは、どうぞこの先にお進みください♪
七五三当日、恥ずかしい思いをしないためにも、ここで和装と洋装を選ぶ際のポイントや注意するべきことをしっかりと押さえておきましょう^^
和装について
はじめに、和装を選ぶ時のポイントと注意するべきことについてお伝えいたします。
七五三の行事で、ご両親が着物を着ていく場合は、格を意識することが最も重要です。
着物には、それぞれ格があり、主役となるお子さんよりも格下のものを身につけなければいけないというルールがあります。
母親の場合は?
女性の着物は種類が多く、その場に適した着物を選ばないと浮いてしまうため、注意が必要です。
まずはこちらをご覧ください。
第一礼装 | 本振袖、黒留袖、 五つ紋付の色留袖、 喪服など |
準礼装 | 訪問着、振袖、 三つ紋付の色無地、 色留袖(三つ紋、一つ紋付)など |
略礼装 | 付け下げ、 一つ紋付の江戸小紋、 一つ紋付の色無地など |
おしゃれ着 普段着 |
小紋、浴衣、木綿、 紬など |
これは、女性の着物を4つのグループに分けたもので、最も格が高いのが第一礼装で、最も格が低いのがおしゃれ着・普段着となっています。
この4つの中で、母親が七五三に着ていく着物として最も選ばれているのは、準礼装の訪問着、略礼装の付け下げと色無地の3つです。
訪問着は、袖部分と肩部分の柄が繋がっている着物のことを言い、シンプルなものから華やかなものまであります。
バラエティ豊かであることから、七五三の時だけでなく、入学式や卒業式、結婚式といった様々な場面で使うことができます。
汎用性が高いので、今後のことを考えても一着は持っていて損はないかと思います♪
一方、付け下げは、訪問着よりも格が低くなるのですが、七五三の行事で着用しても全く問題ありません。
見た目は訪問着と似ていますが、前の柄と後ろの柄、衿と肩の柄が繋がっていないという違いがあります。
品が良く、地味すぎず派手すぎない柄がたくさんあり、訪問着よりもお求めやすい価格となっているため、付け下げを選ぶ方も多くいらっしゃいます。
そして色無地は、柄の入っていない一色に染められた着物のことです。
色無地は、一つ紋、三つ紋、五つ紋というように紋を付けることで、格を変化させることができるという特徴があります。
※紋=家紋のこと
近年では、紋なしの色無地でも良いと言われてはいますが、紋が付いていないと普段着と同じ格になってしまうので、あまりふさわしくありません。
一つ紋を付けると略礼装になり、3つ紋を付けると準礼装になるので、色無地を選ぶ際は、このどちらかを付けて格を上げるようにしましょう。
ただ、五つ紋を付けてしまうと、お子さんよりも格が高くなってしまうのでご注意ください。
ところで・・
よく、七五三には小紋で行っても大丈夫なの?
という声を聞きますが、これは、あまりおすすめいたしません。
小紋は、模様が同じ方向に向かって繰り返し描かれている着物のことで、紋を付けたり柄の種類によっては、七五三の場でも大丈夫なものもあります。
が・・
一般的には、友人とお出かけする時に着るような普段着として使われることが多い着物なので、七五三の時には控えた方が良いかと思います。
さて、ここまでで、どんな着物を選べばいいのかということが、なんとなくでもお解りいただけたかと思います。
着物の種類が決まったら、次は色を決めていきましょう♪
着物の色を選ぶ際は、お子さんよりも目立たないよう、控えめな色にすることがポイントです。
主張の強い赤色や濃い青色は避けるようにして、桃色や水色、黄色といった色にすると、控えめでありながらも華やかな雰囲気になります。
また、七五三は秋の行事なので、紅葉や撫子、萩などの柄が入っているものを選ぶと、季節感がプラスされるのでオススメです♪
帯の種類や柄は?
着物の種類と色を決めた後は、帯を決めていくわけですが、帯には、名古屋帯、袋帯、丸帯、単帯など、種類がたくさんあるので、どれを選べば良いのか解らない!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
七五三では、一般的に礼装や略礼装によく使用される袋帯を付けることが良いとされています。
袋帯は、帯が袋状になっていて、長さが4m以上あるもののことを言い、慶事では「慶びが重なる」といった意味が込められている二重太鼓で帯を結ぶというのが基本です。
柄にも様々な種類がありますが、色無地の着物にした場合は、扇柄や松竹梅などの吉祥文様や日本の伝統的な柄である古典柄の帯を、柄物の着物にした場合は、色無地の帯を合わせるとバランス良くまとまります。
他にも、生地を織ることによって柄を作り出す織柄は、色無地の着物にも柄物の着物にも合わせることができるんです♪
色無地の着物には花の模様が付いたオシャレな織柄を、柄物の着物には卍(まんじ)を連ねた紗綾形(さやがた)のようなシンプルな柄の織柄を選ぶと、上品さを出すことができます。
父親の場合は?
男性の着物は、そこまで種類が多いわけではないので、難しく考えることはありません。
第一礼装 | 黒羽二重五つ紋付(黒紋付) 羽織袴 |
略礼装 | 色紋付、一つ紋付、 三つ紋付など |
おしゃれ着 外出着 |
ウール、紬など |
七五三での父親の着物は、略礼装である一つ紋付きの羽織と袴が最もふさわしいとされていますが、紋が付いていなくても問題はありません。
着物の色は、紺色や茶色、グレーなどの落ち着いた色が特に人気で、袴は、無地の黒やグレーを穿くのが一般的とされています。
男性の着付けは、女性に比べると簡単にできますし、普段とは違った父親の姿をお子さんに見せるチャンスでもありますので、着物に挑戦してみるのも良いかもしれませんね^^
洋装について
ここからは、洋装を選ぶ時のポイントと注意するべきことについてご紹介いたします。
七五三の行事は、参拝や写真撮影などで移動することも多く、長い時間その服装でいなければいけないので、着物だと少し窮屈に感じてしまうこともあるかと思います。
また、赤ちゃん連れのご家族の場合、抱っこするのに着物だとちょっと・・という方もいらっしゃるかと思いますので、その場合は、動きやすい洋装を選ぶようにしましょう♪
母親の場合は?
七五三での母親の洋装は、スーツとワンピースの2種類が基本となります。
まず、スーツですが、セットアップスーツかカラーフォーマルスーツのどちらかが良いとされており、色は、紺、グレー、オフホワイト、ベージュが一般的です。
紺やグレーといった暗めの色を選んだ際は、明るめのコサージュや真珠のアクセサリーを付けると、華やかさがアップします。
アクセサリーを選ぶ時は、入学式や結婚式などの場面でも使うことができるようなものを選ぶと良いでしょう。
スーツの場合は、スカートがほとんどですが、動きやすいパンツスーツもアリです♪
ただ、女性がパンツスーツを着用すると、カッコ良く見えすぎてしまうことがありますので、旦那さんよりもカッコ良くならないように、ご両親のバランスをしっかりとるようにしましょう。
そうそう!
母親がスーツを選ぶ際は、ブラックフォーマルを避けるようにしてください。
男性のブラックフォーマルには、特に違いはないのですが、女性の方には、慶事用と弔事用の2種類があります。
慶事用があるなら良いんじゃないの〜?
と思いました?
たしかに、慶事用のブラックフォーマルであれば、七五三の時に着ても問題はありませんが、慶事用と弔事用は、生地の光沢や色に違いはあるものの、見た目がほぼ一緒なので、たとえ慶事用だったとしても喪服に見えてしまう可能性があります。
それに、見た目が似ているということで、ブラックフォーマル=喪服というイメージを持っている方も多くいらっしゃるため、非常識な人と勘違いされてしまう場合もあります。
なので、母親が七五三にブラックフォーマルを着ていくことは避けた方が良いというわけです。
続いて、ワンピースについてですが、この場合は、レース素材のものを選ぶと華やかな印象になり、ジャケットを羽織ることでフォーマルな印象へと変わります。
ジャケットを羽織ることは、寒さ対策になったり、肌の露出を減らすこともできるので、ワンピース+ジャケットは、七五三の場にはピッタリな組み合わせとなっています。
色は、紺色やベージュが特に人気で、ワンピースとジャケットを同系色のものにすると統一感が出てオシャレです♪
たとえば、ワンピースを少し濃いめのベージュにした場合、ジャケットは、オフベージュという白に近いベージュにすると、まとまりが良くなるといった感じです。
とはいえ、ワンピースとジャケットだけでは少しさみしいので、コサージュやブローチを付けて上品さを出していきましょう。
ただし、大きすぎるものやキラキラしすぎているものは、目立ってしまうので避けるようにしてください。
必ず守っていただきたい2つの注意点!
ここで、スーツとワンピースの両方に共通する注意点を2つお伝えいたします。
それは・・
- ストッキングを着用する
- 露出の多い服装は避ける
ということです。
七五三の行事に、生脚で行くということはNGですので、必ずベージュのものを着用するようにしてください。
また、丈の短いスカートを穿くことや胸元が見えてしまうような肌の露出が多いものもいけません!
お子さんの健やかな成長を神様に感謝するために行うお参りに、露出の多い服装で行ってしまっては神様に対して大変失礼にあたります。
というわけで、この2つの注意点を念頭に置きながら、服の色やバランスを決めていくようにしましょう^^
父親の場合は?
黒や紺のようなダーク系のスーツが選ばれており、
- ビジネススーツ
- フォーマルスーツ(礼服)
- スラックス+ジャケット
これら3つのスーツは、特に七五三の場に適しています。
ビジネススーツを選んだ場合は、普段と同じ姿にならないよう、ネクタイの色をボルドー色(深みのある赤色)や水色といった明るめの色を選ぶようにすることがポイントとなります。
柄は、無地でも良いのですが、小さめのドット柄や淡い色のボックスチェック柄を選ぶというのも良いかもしれません♪
そして、Yシャツの色も白ではなく、薄めの黄色や水色、ピンク色を選ぶと明るい印象になります。
ただ、色付きのYシャツはビジネススーツの場合であって、フォーマルスーツの場合は、白いYシャツを着るのが良いとされています。
なぜかと言うと、フォーマルスーツは、他のスーツの黒に比べて濃い黒なので、白いYシャツとのバランスが良く、美しく見えるからです。
ネクタイの色は、白、黒、グレーは避けるようにして、ビジネススーツと同じく明るめの色を選ぶと良いでしょう。
最後に、スラックスとジャケットの組み合わせについてですが、これは、カジュアルになりすぎないようにすることが重要です。
上下ともにダーク系の色で合わせ、白のYシャツに明るめのネクタイを付けると、七五三などのフォーマルな場でも恥ずかしくないような装いになります。
とはいっても、実際に着てみないと色のバランスや雰囲気は解らないと思いますので、一度、試着をしてから決めるようにしてください^^
最後に・・
ご両親が七五三に着ていく服を選ぶ際には、あと2つ注意しなければいけないことがあるので、お伝えいたします。
一つ目は、お子さんが洋装の場合は、ご両親も洋装にするということです。
和装と洋装では、和装の方が格が高いので、お子さんよりも格下にするために洋装を選びます。
ただ、お子さんが和装の場合であれば、洋装でも和装でも大丈夫です。
そして2つ目は、ご両親同士の格を一緒にするということです。
こちらの表をご覧ください。
母親 | 父親 |
セットアップスーツ
カラーフォーマルスーツ ワンピース×ジャケット |
ビジネススーツ
フォーマルスーツ
|
ワンピース | ジャケット×スラックス |
訪問着
色無地(3つ紋)
|
1つ紋の羽織袴
ビジネススーツ フォーマルスーツ |
付け下げ
色無地(1つ紋)
|
紋なしの羽織袴、 色付きの羽織又は袴なしビジネススーツ |
これは、母親と父親の洋装と和装を、それぞれ同じ格に分けたものです。
ご両親同士の格が合っていないと、バランスが悪くなりますので、上記の表をご参考に合わせてみてください^^
近年、七五三のお参りに洋装で行くご家族が増えており、和装で参拝をしたり写真撮影をするという光景は減ってきました。
たしかに、着物は着付けに時間がかかったり、普段から着慣れていないと、なんだか息苦しいなぁ・・と感じてしまうこともあるため、スーツやワンピースの方が楽だとは思います。
でも、せっかくのおめでたい日ですし、家族みんなで美しい着物を着る機会も中々ないので、七五三という日本の伝統行事を和装で迎えるのもいいかもしれません♪
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