新潟県のほぼ中心部に位置する三条市・・
江戸時代から始まった和釘作りに起源を持ち、県内有数の工業都市として全国的に有名となっている市です。
この三条市では、毎年5月中旬になると三条祭りが盛大に開催されます。
三条祭りは、三条八幡宮の春季例大祭として行われているお祭りで、例年、たくさんの観客たちが足を運んでいます。
お祭り当日は、約400人で構成された十万石の格式を誇る大名行列が登場し、大賑わいです^ ^
三条祭りの起源
三条八幡宮は、仁和元年(885年)に創建されたもので、三条祭りの正式名称は「三条八幡宮春季例大祭」と言います。
三条祭りのメイン行事である大名行列は、永承6年(1051年)に戦国武将「源義家」が、陸奥国「安倍氏」の討伐へ向かう際、三条八幡宮で戦勝祈願をして軍立の式を執り行ったことが起源とされています。
※大名行列の起源には、諸説あります。
戦勝祈願を行い戦に勝利したことで、毎年、八幡宮の例大祭の日に行われるようになりました。
そして、例大祭に初めてお神輿が登場したのは、延文2年(1357年)のことです。
三条市に残されている書物によると、当初は、八幡宮と白山宮から1基ずつお神輿が出され、神輿渡御だけを行っていたと記されています。
ただ、神輿渡御が行われない年もあったとされており、毎年行われるようになったのは、文化8年(1811年)からでした。
それから十年後の文政5年(1822年)には、三条領主の村上藩6代藩主「内藤信敦」が、京都所司代に就任したことを祝って町民たちが大名行列を行いました。
この時に行われた大名行列は、八幡宮の神輿渡御に十万石格式の大名行列の要素を取り入れたものであり、供奴や押槍などが盛り込まれた行列だと伝えられています。
現在の三条祭りは、この時の大名行列が起源になっていると言われており、その歴史と伝統は200年近くに渡って受け継がれ続けています。
ちなみに・・
三条祭りは、明治時代~昭和初期頃まで屏風祭りと呼ばれていました。
これは、大名行列が歩く通りに面した商家が、仕事を休み店先に屏風を並べて公開するという習わしがあったことから呼ばれるようになりました。
屏風は、豪華なものが飾られていましたが、戦後になると屏風を保存する蔵が壊されてしまったり等の影響で、次第に屏風を飾る商家はなくなっていきます。
しかし、平成14年(2002年)に、商店街有志たちが中心となり、歴史ある文化の振興や市街地の活性化のために、屏風の公開を復活させました。
お祭り期間中は、市内10ヶ所以上で屏風の公開が行われています。
三条祭り!2019年の日程
三条祭りは、毎年5月14日、15日の2日間に渡って開催されています。
2019年の開催は、5月14日(火)、15日(水)となっています。
各日の日程を以下にまとめましたので、ご覧ください^^
◎注意!
以下の情報は、昨年(2018年)の情報を基に作成しています。
- 各日の日程
- 駐車場
- 交通規制
2019年の情報が公開され次第、修正・追加いたしますので予めご了承ください。
5月14日(火)
☆宵宮
[時間] 夕方~
[会場] 三条八幡宮
19:00頃から三条八幡宮で神事が執り行われ、拝殿前では、賑やかなお囃子が披露されます。
また、境内や八幡小路には、200軒以上もの露店が軒を連ねます!
ポッポ焼きやトルコアイス、ミルク揚げパンなどのお店から、射的や輪投げ、ダーツにお化け屋敷といったお店まで様々ありますから、のんびり露店巡りをしてみるのもいいかもしれません♪
5月15日(水)
☆出陣式
[時間] 11:00頃~
☆鬨の声
[時間] 11:30頃~
☆八幡宮拝殿前集合
[時間] 12:15~
☆大名行列
[時間] 12:45~
総勢約400人の大行列が、八幡宮前から諏訪神社までの約3㎞の距離を往復します。
行列の先頭を歩くのは奴(やっこ)たちで、先に立って行列にお供するということから「先供(さきとも)」とも呼ばれています。
途中、手に持っている棒を高く振り上げたり、遠くにいる奴に放り投げたりするパフォーマンスは、見どころの一つです^^
奴の次に登場するのは、天狗様です。
天狗様は、別名「導祖伸」と呼ばれており、お神輿に乗った神様を先導するという役目を担っています。
行列を歩く際は、高さが約50㎝もある高下駄を履いて歩くのですが、バランスを崩さないように鉾を杖代わりにしてゆっくりと歩きます。
というのも、古くから、天狗様が転倒してしまう場所には強い邪気があるとされていて「転んだ場所の周辺で災いが起こる=火事が起こる」という言い伝えがあるからです。
そのため、周りの観客たちは、ドキドキしながら天狗様の歩く姿を見守ります。
天狗様の後ろには豪華絢爛な2基のお神輿が練り歩き、神職、山車、傘鉾、お囃子方などが順番に続いていきます。
そして、大名行列の最後を飾るのは押槍です!
押槍は全部で10本登場するのですが、これは十万石格式を表しています。
☆諏訪神社着・出発
[時間] 16:00頃~
☆舞い込み
[時間] 17:00頃~
三条祭りのもう一つの見どころである舞い込み!
舞い込みは、諏訪神社から帰還した天狗様、お神輿2基、囃子太鼓が、本殿に入る前に子どもの無病息災を願って八幡宮の周りを3周する伝統行事のことです。
この時に、一緒に自分の子どもを肩車しながら周り、拝殿に入ってから天狗様や神職に頭を撫でてもらうことで、丈夫な子に育つと言われていることから、大勢の親御さんたちがお子さんを肩車して周回します。
八幡宮を3周したお神輿と囃子太鼓は、その後、拝殿に入っていくのですが、ここで三条祭りのクライマックスとなる揉み合いが行われます!
揉み合いとは、本殿に入ろうとする担ぎ手たちと祭りを終わらせたくない奴たちがぶつかり合うというものです。
激しい揉み合いの末にお神輿が拝殿へ入ると、観客たちからは大きな歓声と拍手が巻き起こります。
こうして舞い込みが終了すると、三条祭りの幕が閉じます。
三条祭りへのアクセス
ここからは、三条祭りへのアクセスについてお届けいたします。
まずは、三条八幡宮の場所を地図でご確認ください。
車でお越しの場合
☆関東方面から
「厚木IC」→圏央道専用連絡路(約1分)→「海老名JCT 連絡路」→圏央道(約50分)→「鶴ヶ島JCT」→関越自動車道(約2時間30分)→「長岡JCT」→北陸自動車道(約15分)→「三条燕IC」→
☆仙台方面から
「仙台宮城IC」→東北自動車道(約1時間15分)→「郡山JCT」→磐越自動車道(約2時間)→「新潟中央JCT」→北陸自動車道(約20分)→「三条燕IC」→
☆関西方面から
「門真IC」→近畿自動車道(約10分)→「「吹田IC」→名神高速道路(約1時間20分)→「米原JCT」→北陸自動車道(約5時間)→「三条燕IC」→
電車でお越しの場合
☆関東方面から
「東京駅」(JR新幹線 新潟行・約1時間50分)→「燕三条駅」(JR弥彦線 東三条行・約5分)→「北三条駅」(徒歩約5分)→「三条八幡宮」
☆仙台方面から
「仙台駅」(JR新幹線 東京行・約1時間5分)→「大宮駅」(JR新幹線 新潟行・約1時間20分)→「長岡駅」(JR特急 新潟行・約15分)→「東三条駅」(JR弥彦線 吉田行・約3分)→「北三条駅」(徒歩約5分)→「三条八幡宮」
☆関西方面から
「新大阪駅」(JR新幹線 東京行・約2時間30分)→「東京駅」(JR新幹線 新潟行・約1時間50分)→「燕三条駅」(JR弥彦線 東三条行・約5分)→「北三条駅」(徒歩約5分)→「三条八幡宮」
三条祭りの駐車場は?
三条祭りでは、会場付近に臨時の無料駐車場が設けられます。
ただし、駐車場はもちろん、周辺道路は大変混雑しますので、車で会場まで行かれる方は、早めの行動を心掛けるようにしましょう!
各駐車場の利用可能日時は、5月14日(火)~15日(水)の10:00~22:00までとなります。
☆三条防災ステーション(赤)
- 住所:新潟県三条市上須頃167-1
- 三条八幡宮までの距離:約1.1km(徒歩約14分)
☆中央市場駐車場(青)
- 住所:新潟県三条市元町
- 三条八幡宮までの距離:約350m(徒歩約5分)
☆三条鍛冶道場駐車場(緑)
- 住所:新潟県三条市元町11-53
- 三条八幡宮までの距離:約210m(徒歩約3分)
駐車場の場所については、以下の地図をご覧ください^^
アイコンの色は、駐車場名の後にあるカッコ書きの色になります。
三条祭り 交通規制情報!
お祭り期間中、海上周辺には交通規制が敷かれます。
2018年は、以下のような場所と時間で規制が行われていました。
☆5月14日(月)
- 規制場所:A)市道八幡小路線、市道森下通り線、市道五ノ町一ノ木戸線
B)JR弥彦線高架下道路 - 規制時間:A)09:30~16日(水)正午(車両通行止め)
B)09:30~22:00(一方通行)
☆5月15日(火)
- 規制場所:A)本町六丁目交差点~一ノ門交差点
B)一ノ門交差点~田島交差点
C)JR弥彦線高架下道路 - 規制時間:A)12:30~17:00(車両通行止め)
B)14:30~17:00(車両通行止め)
C)09:30~22:00(一方通行)
交通規制については地図で確認したい!という方は、こちらに2018年の交通規制図を置いておきますので、参考にされてください^^
→「三条祭り2018年の交通規制図」
※2019年の情報が発表されましたら、リンク先を差し替えいたします。
最後に、大名行列で特に注目していただきたいことをお伝えいたします。
それは、傘鉾です!
三条祭りの傘鉾は、大きな傘の上に三条市の特産品である金物や日用品などを使用して世相を風刺するものを飾っています。
三条祭りへ足を運んだ際は、地元の方たちが手作りした独自の傘鉾をご覧になってみてください♪
三条祭り~十万石格式の大名行列~/ダイドードリンコ日本の祭り
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