ぎんなん!拾ってからの処理は?剥き方や保存方法もご紹介!

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まつたけや栗、さんまにさつまいもなど、秋の味覚と言われている食材はたくさんあります。

中でも、独特の苦さやクセになる味わいが特徴のぎんなんは、人気食材の一つです。

ぎんなんは地域によって異なりますが、9月上旬頃になるとイチョウの木に青い実を付け始め、10月中旬頃〜下旬頃に黄色く熟します。

イチョウの木が自宅近くにあったりすると、ぎんなんを家で食べようと思って拾いに行く方も多いのではないでしょうか。

 

さて、イチョウの木の下に落ちているぎんなんには、言うまでもありませんが、強い臭気を放つ果肉が付いています。

美味しいぎんなんを食べるためには、まず、この果肉を取り除く作業を行わなければいけません。

 

拾ってきたのは良いけど、果肉の処理方法が解らないんだよねぇ〜

色々工程があるみたいで、なんだか難しそう・・

と、悩んでいるそこのあなた!

これから、拾ってきたぎんなんの果肉を処理する方法をしっかりと説明していきますので、どうぞご安心ください。

それだけではありません。

ぎんなんの殻薄皮の剥き方、そして保存方法も併せてお届けいたします^ ^

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拾ったぎんなんの果肉を処理する方法

拾ってきたぎんなんの果肉は「土に埋める方法」「水に浸ける方法」のどちらかで処理するのが一般的となっています。

どちらの方法もさほど難しいものではないので、お住まいの環境によって、やり易い方を選んでいただければと思います。

 

土に埋める方法

[必要なもの]

  • ゴム手袋
  • ネット(野菜を入れる用のもの)
  • スコップ
  • 新聞紙
  • ザル

[処理方法]

  1. 手にゴム手袋をはめ、ぎんなんをネットに入れます。
    ぎんなんの果肉には、ギンゴール酸と呼ばれるアレルギー物質が含まれており、素手で触るとかぶれることがあるので、必ずゴム手袋を付けてください。
  2. スコップで土を掘って穴を作り、ぎんなんを入れて土を被せておきます。
    土の中にいるバクテリアの働きで果肉が腐り、柔らかい状態になることで簡単に処理ができるという仕組みです。
    バクテリアは果肉の臭い匂いを分解してくれる働きも持っているため、あのぎんなん特有の匂いもあまり気にならなくなります。
  3. 約10日~2週間後にぎんなんを取り出し、柔らかくなった果肉を取り除いていきます。
  4. 果肉を取り除いたぎんなんをザルに移し、水でよく洗いながら細かい果肉を取っていきます。
    水で洗う時は、実をこすり合わせるようにすることで、細かい果肉が取りやすくなります。
  5. 日の当たる場所に新聞紙を広げ、その上に洗い終わったぎんなんを置いて約2日~3日間天日干しをすれば完了です。

 

水に浸ける方法

[必要なもの]

  • ゴム手袋
  • バケツ
  • ザル
  • 新聞紙

[処理方法]

  1. ぬるま湯を張ったバケツにぎんなんを入れ、約2日~3日間浸けておきます。
    水よりもぬるま湯の方が、果肉を早くふやかすことができます。
  2. 果肉がふやけてブヨブヨの状態になったら、手で取り除いていきます。
    水の中で果肉を取るようにすると、臭い匂いを抑えつつ簡単に剥くことが可能です。
  3. ある程度果肉が取れたらザルに移し、よく水洗いをして細かい果肉を取っていきます。
  4. 日の当たる場所に広げた新聞紙の上にぎんなんを置き、約2日~3日間天日干しをして乾燥させます。

 

いかがでしょうか?

作業そのものは、簡単ですよね^^

ただ、どちらも日数がかかりますから「もっと早く処理できる方法はないの?」と、思ったかもしれません。

それであれば、果肉付きのぎんなんをビニール袋またはネットに入れ、長靴で踏み付けるようにして取り除いていきましょう!

固いものは少し取り除きにくかったりしますが、しばらく踏み付けていると、ほとんどの果肉が取れていきます。

それでも取れないものは、ぬるま湯に浸けておき柔らかくなってから取ることで、その日のうちに果肉を処理できます。

その後、ぎんなんを保存するのであれば、カビの繁殖を防ぐために約2日~3日間の天日干しが必要ですが、すぐに食べる場合は乾燥させなくても大丈夫なので、そのまま殻を剥き料理に利用してOKです^^

 

ぎんなんの殻を剥く方法

ぎんなんの果肉を処理した後は、かた~い殻を剥いていく作業に移ります!

殻を剥く方法は様々ありますが、ここでは3つの方法をご紹介いたします。

 

キッチンバサミを使う方法

キッチンバサミを使う場合は、ハサミ部分ではなく、ハサミ部分と持ち手部分の間にあるギザギザした部分(キャップなどを開ける時に使うところ)を使って殻に割れ目を入れ、手で剥いていきます。

 

殻を割る際に、一番気を付けていただきたいことは、ぎんなんの向きです。

その理由は、間違った方向から割ると殻だけでなく中の実まで一緒に割れてしまうことがあるからです。

殻だけをキレイに割るためには、ぎんなんの筋がある方(とがっている部分)をキッチンバサミのギザギザした部分に当て、少しずつ力を加えていくようにします。

言葉の説明だけではイメージが付きにくいかと思いますので、こちらの動画を参考にされてください^^

もしかして、ペンチではダメなのかな?という方もいらっしゃるかもしれないので付け加えますが、ぎんなんの殻はペンチでも割ることができます。

ペンチの場合は、先端の方ではなく真ん中のくぼんだ部分に、ぎんなんの筋部分を当てるようにして挟み、少しずつ力を加えて割っていきます。

 

とんかち&割りばしを使う方法

ぎんなんの殻を剥くための道具としてとんかちがよく利用されますが、間違えて自分の指を叩いてしまったり、力加減がつかめずに上手く割ることができなかったりという難点があります。

 

そんな時に活躍してくれるのが、割りばしです!

使い方は、まず未使用の割りばしを2本用意し、細い方(ものを掴む方)を輪ゴムで2回~3回縛ります。

次に、太い方(手で持つ方)にぎんなんを挟み、とんかちで軽めに叩いて殻を割っていきます。

この方法であれば、直接ぎんなんを持たなくても固定できるので、とんかちで指を叩いてしまう心配はいりません^^

その上、割りばしがストッパーの役割を果たしてくれるため、中の実を潰さず殻だけを割ることができます。

とはいえ、強く叩き過ぎると実が割れてしまいますから、くれぐれも力の入れ過ぎにはご注意ください。

 

電子レンジを使う方法

電子レンジを使ったぎんなんの殻剥きは、手軽にできることから多くの方が行っている方法になりますが、

爆発音が大きくて怖い!

何個か割れていないものもあったりしてムラがある・・

といったように、電子レンジを使うことに対して抵抗を感じていたり、上手くできないという方がいらっしゃるのも確かです。

実のところ、これらの不安を解消できる方法があるんです!

え~?!どんな方法なのか知りたい!なんて思ったら、どうぞこの先をご覧ください^^

 

[必要なもの]

  • ぎんなん(10~15個)
  • 封筒
  • キッチンバサミ(ペンチでも可)

[殻を剥く方法]

  1. キッチンバサミを使ってぎんなんに割れ目を入れます。
    事前に割れ目を入れておくことで、大きな爆発音や一部だけ割れないといったムラを防ぐことができます。
  2. ぎんなんを封筒に入れ、折口を3回ほど折ります。
    折口が緩んでいると、温めている途中でぎんなんが飛び出ることがあるので、しっかり閉じるようにしましょう。
    さらに、薄手の茶封筒を使うとぎんなんがはじけた時に破けてしまう恐れがありますから、できれば2枚重ねになっている白封筒を使用してください。

  3. 封筒をレンジに入れ、600Wで約50秒~1分(500Wの場合は約1分)温めます。
    あまり温め過ぎてしまうと、焦げたり実が爆発して崩れたりします。
    心配な方は、3回~4回ポンポンとはじける音がしたら止めるということを目安にしてみてください♪
  4. レンジから封筒を取り出してぎんなんをお皿に移し、手で殻を剥いていきます。

 

そうそう!

ぎんなんが熱いうちは、薄皮が剥きやすい状態になっているので、殻と一緒に剥いてしまいましょう♪

熱いものを触るのはちょっと・・(汗;というようでしたら、こんな方法もあります。

  • 殻剥き後のぎんなんを封筒に入れて、シャカシャカと振る
  • 水に濡らしたキッチンペーパーで拭き取るようにして剥く

個人的には「水に濡らしたキッチンペーパーで剥く方法」だと、細かい薄皮も取ることができるのでオススメです。

 

ぎんなんの薄皮を剥く方法

ぎんなんの薄皮は、剥かなくても問題なく食べることができますが、剥いた方が食感も良く見た目もキレイになります。

薄皮を剥く方法も様々あるのですが、フライパンを使う方法とを使う方法は、特に剥きやすいとされています。

 

フライパンを使う方法

  1. はじめに、包丁やつまようじなどを使って薄皮部分に切れ目を入れておきます。
    事前に切れ目を入れておくことで、フライパンで炒った時に剥けやすくなります。
  2. フライパンにぎんなんを入れ、焦がさないように気を付けながら弱火で約8分~10分ほど炒っていきます。
    ぎんなんを炒る時に適しているフライパンは、ステンレス製のものになります。
    テフロン加工のものは、乾煎りするとフライパン自体が傷む可能性があるので、もしテフロン加工のフライパンしかないという場合は、少量の油を敷いてから炒るようにしてください^^
  3. 薄皮がパリパリになって自然に剥けてきたら、お皿に移し冷ましておきます。
    細かい薄皮は、冷めてからでも手で簡単に取り除くことができるので、ご心配なくっ!

 

鍋を使う方法

  1. 鍋にぎんなんが浸るくらいの水を入れて、沸かします。
  2. 塩一つまみとぎんなんを鍋に入れ、おたまもしくは網じゃくしの背で、ぎんなんを軽く押し付けながらコロコロと転がします。
     ※網じゃくし=お湯や汁の中の食物をすくうことができる調理器具
    約2分ほどで、ぎんなんの色が緑色に変わり薄皮が剥けていきます。
  3. 薄皮が剥けてきたらぎんなんを取り出し、水気を切れば完了です。

 

ぎんなんの保存方法

ぎんなんの保存方法には、常温・冷蔵・冷凍の3通りがあり、当然ですが、それぞれ保存期間は異なっています。

それに加え、殻付きの場合加熱して薄皮を剥いた場合でも変わってきます。

ぎんなんは、間違った方法で保存すると実が乾燥してすぐ傷んでしまいますから、少しでも長持ちさせるためにも、正しい保存方法をしっかりと押さえておきましょう^^

 

常温保存する方法

ぎんなんを常温保存する場合は、殻付きのまま行うのが最適です。

殻付きのぎんなんは、乾燥を防ぐために新聞紙で包み、直射日光が当たらず風通しの良い場所に保存します。

一つだけ注意点を挙げるとすれば、密閉して保存しないということです。

なぜなら、密閉して常温保存してしまうと、ぎんなんから出た水分で内部が湿りカビが発生しやすくなるからです。

そのため、ビニール袋やタッパーなど密閉性の高いものではなく、通気性の良い新聞紙に包んで保存することが重要となります。

 

常温保存した場合の保存期間は約1週間ほどで、それ以上期間が長くなると乾燥が進行し黄色く変色したりします。

そうなってしまうと、苦みが増して美味しく食べることができなくなりますので、できるだけ早めにお召し上がりください。

 

冷蔵保存する方法

殻付きのまま冷蔵保存する時は、水で濡らしてよく絞ったキッチンペーパーでぎんなんを包み、ジップ付きの保存袋(ジップロックのようなもの)やタッパーに入れて野菜室で保存します。

保存期間は、約1週間~1ヵ月ほどになります。

ただし、味は少しずつ落ちていき、大体1週間を過ぎたあたりから実が固くなり始めますから、2週間以内に消費することが理想です。

 

加熱して薄皮を剥いたぎんなんは、冷蔵でも保存することはできますが、冷凍した方が美味しい状態を維持したまま保存できます。

その保存方法は冷蔵・冷凍ともにあまり変わりはないので、同じ労力をかけるのでしたら、長く品質を保つことができる冷凍保存がうってつけです。

 

冷凍保存する方法

殻付きでも、加熱して薄皮を剥いてからでも長期的に保存できる冷凍保存!

おつまみとしてそのまま食べるのであれば、殻付きの状態で保存しておくと美味しく食べることができます。

そして、茶碗蒸しなど料理に使う予定がある場合は、加熱して薄皮を剥いてから保存しておけば、すぐに使うことができるのでかなり便利です。

 

肝心な保存方法ですが、殻付きのぎんなんの場合は、先に湯通しを行ってから直接ジップ付きの保存袋に入れて冷凍していきます。

湯通しをせずに保存しても問題ありませんが、このひと手間を加えることで、より美味しい状態での保存が可能となります。

約3ヵ月~半年間は、もちもちとした食感を味わうことができますので、お時間に余裕のある方は試してみてはいかがでしょうか^^

 

一方、加熱して薄皮を剥いたぎんなんの場合は、1回に使う量をラップに小分けし、ジップ付きの保存袋に入れて冷凍します。

ラップに包まず直接保存袋に入れると冷凍焼けを起こしてしまうので、必ず先にラップで包むようにしてください。

この場合の保存期間は、約1年となります。

 

ちなみに、冷凍したぎんなんは、自然解凍を行うと実がボソボソになることがありますから、料理に使う時には凍った状態のままで調理するのがオススメです。


炒め物や煮物などの料理としてはもちろん、お酒のお供としても相性の良いぎんなん♪

あまりに美味しくて、気が付いたら何十個も食べていた!というのは良くある話です。

ついつい手が伸びてしまう気持ちも解りますが、食べ過ぎには要注意です!

なんでだろう?と思ったら、こちらの記事がきっと役立ちます。
「銀杏を食べ過ぎるとどうなるの?その症状とは?」

 

◎参考
 レンジで銀杏!簡単料理(銀杏の食べ方)/くもん農園
 ぎんなんの食べ方・殻のむき方・おすすめレシピ/AllAbout
 野菜の知識/丸果石川中央青果
 ギンナン 秋、いただきます 下処理と調理法を聞く/西日本新聞
 ギンナン(銀杏)/ヤマポン総研

 

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