お正月の時期になると、おせち料理と一緒に出てくるお雑煮。
あなたのご家庭では、どのようなお雑煮を食べていますか?
お正月に食べる物として親しまれているお雑煮は、
関西と関東で違いがあるということはご存知でしょうか?
関西と関東のお雑煮には違いがあるのは知っていたけど、
具体的にどう違うのか分からない!
と、感じている方も多くいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、お雑煮は関西と関東では、どのような違いがあるのか?
について、解説いたします。
関西のお雑煮ってどんなもの?
関西のお雑煮は、白味噌仕立てで作ることが基本となっています。
元々は、京都のお雑煮が白味噌で作られていて、
そこから関西の方に広がっていったと言われています。
また、お餅にも違いがあり、関西では丸餅が使われています。
丸餅は、満月の形をイメージしており、
縁起の良い物として、豊作を願いながら食べていました。
一般的には、お餅を焼かずに煮こんで食べるのですが、
最近では、焼いてから入れるご家庭も増えています。
さらに、お雑煮に入れる具材は、
人参(金時人参)、大根、里芋の3つが基本となっています。
関西(西日本)の中でもいろいろ種類ある!
さて、大まかに関西のお雑煮についてお伝えいたしましたが、
都道府県によっても、違う特徴があります。
出典:農林水産省Webサイト(http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1101/spe2_01.html)
関西や四国地方では、白味噌仕立てで作りますが、
九州の方では、すまし汁でお雑煮を作っています。
※すまし汁=だし汁に醤油と塩で味付けをしたお吸い物
大阪のお雑煮!
大阪では、元旦には白味噌ベースで作り、
人参や大根、豆腐などを入れたりします。
2日目には、醤油ベースのすまし汁で作って、
味を変えるところがあります。
味を変えるのは「飽きてしまうから」という理由があるそうです。
奈良県のお雑煮!
奈良県では、昆布出汁の白味噌ベースに、焼いた丸餅を入れます。
さらに、雑煮のお餅にきなこをつけて食べることがあり、
これは、豊作になるように!という思いが込められていると言われています。
鳥取県のお雑煮!
鳥取県では、小豆ベースのお雑煮があります。
お汁粉やぜんざいではなく「小豆雑煮」と呼ばれています。
しかし、鳥取県の中でも、味噌を使ったお雑煮もあるので、
このあたりも、地域によって変わってきます。
関東の雑煮ってどんなもの?
関東では、醤油ベースのすまし汁で作るのが一般的となっています。
これは、まだ武士がいた時代に「味噌をつける」ことは、
「武士は失敗して、評判を落とす」という意味があり、
それを嫌がったため、すまし汁が好まれるようになりました。
こうした文化の影響を受けて、
関東では、すまし汁のお雑煮になっていきました。
また、関西のお餅は丸餅に対して、
関東のお餅は角餅(四角いお餅)が多く使用されています。
元々、関東関西は関係なく、お雑煮には丸餅が使われていました。
しかし、江戸時代、人口の多い江戸でお餅を丸く作ることが大変だったため、
大量に早く作ることができる角餅へと変わっていきました。
その影響により、関東地方では角餅が多くなったというわけです。
それだけでなく、関東では、
お餅を焼いてから入れることが主流になっています。
そして、お雑煮に入れる具材は、
主に、かまぼこ、三つ葉、鶏肉、人参が使われています。
関東(東日本)の中でも違いがある!
関東で作られるお雑煮の具材やすまし汁も、
それぞれの地域によって違ったりします。
特に、すまし汁は、出汁の取り方に様々な違いがあります。
ということで、管理人が気になったお雑煮と合わせて、
幾つかご紹介いたします。
※都道府県別(関東地方)!出汁の取り方!
- 茨城県・・・かつお出汁
- 群馬県・・・鶏出汁
- 東京都・・・昆布&かつお出汁
- 埼玉県・・・昆布&かつお出汁
- 千葉県・・・醤油ベース
- 神奈川県・・・かつお出汁
栃木県のお雑煮!
基本的には、かつお出汁の醤油ベースなのですが、
一部地域では、けんちん汁にお餅を入れるところがあります。
具材は、ゴボウなどの根菜類が多く入っているのが特徴です。
群馬県のお雑煮!
鶏から出汁をとっていて、さっぱりしています。
豆腐が入っているのが特徴で、
高崎市で有名な「つと豆腐」をいれるご家庭もあります。
また、卵でとじることもあり、
地域だけでなく、各ご家庭によっても違ってきます。
神奈川県のお雑煮!
鶏肉や里芋、大根、人参、葉物野菜など、
具材をたくさん入れます。
しかし、一部の地域では、鶏肉などは入れずに、
里芋と大根だけを入れて、青のりをかけるというところもあります。
最後に・・・
さて、お雑煮は、その地域やご家庭の色が出るものだということが、
お解りいただけたのではないでしょうか。
関西と関東という大きな括りで分けるのではなく、
地域ごとに見ていくと、より面白く感じます。
出汁の取り方、お餅、具材など、様々な違いがあるので、
たまには、いつもと違うお雑煮を作ってみてはいかがでしょうか?
コメント